2025年5月10日土曜日

Caciocavallo

永観堂裏の路地奥のそのまた奥で、地図片手でも見つからず、地元の方ふたりに尋ねてどーにかこーにかたどり着く。ちなみに調べてくださったご婦人たちもその存在を知らず。

『とま屋』さん。(写真①⑥)

骨董専門誌『目の眼』で知ることが出来ました。不思議な菓子屋であります。年配の女性が一人で菓子作りをしておりますが、よくある趣味(和菓子好き)の延長線上な菓子屋ではございません。その上生菓子(写真②③)は間違いなく至上(卓越した作品)であり、京都の老舗系の伝統菓子とも一線を画しております。初夏に輝く青もみぢの庭、お薄とともにアールデコ照明のある一室(写真⑤)で頂くことと。空間に独りです。

朝鮮唐津上のきんとんにしろ草わらびにしろ、仕上がってほんの数分後の味覚でありました。すでに知る人ぞ知る上生菓子ですが、味覚・風味・美しさ、その高い位置でのバランスの取られ方に感服いたします。

主は2015年に亡くなられた世界的木版画家(浮世絵師)・立原位貫(いぬき)氏の奥さまでありました。なるほど、その審美的感覚の意味合いが分かりますね。
壁にはボクの知人でもある岡山吉田牧場のカチョカヴァッロ(チーズ)が木版画(写真④)で。(故 立原位貫・作)


数年ぶりの永観堂参拝後(写真⑦)、ホテルに向かいチェックインを。









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