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2025年9月10日水曜日

EXPO'70

金沢を彷徨ってきた友人に、上生から豆菓子まで数種類の土産いただいた。彼は放浪により人生を愉しんでいる粋人(数寄者)であります。ボクも旅に出るときは、彼(または倅さんに)に旅先の情報を訊けば上手くいくのであります。恩恵を頂戴仕り、彼らのネットワークをフル活用でね。今回も金沢でのディープな愉しみを知り、カミさんと「冬の金沢に行くべ」とほぼ決定に。

上生は速攻で平らげて(カミさんが)、ボクはクルミ菓子を珈琲とともに。


昭和の大阪万博の頃のですかね、1960年代後期~70年代のC&Sを入手したのね。未使用デッドストックのプレミアノリタケであります。また手持ちの品の欠品補充で、別に6客セットも購入する。アールデコやバウハウスデザインが好みですが、この時代の「一歩間違えるとダサダサなデザイン」も愛しておりまする。
たかだか60年ぐらい昔の製品ですが、まず現代では見当たらぬデザインであります。昨今のデザインとは「洗練さ」の方向性も違い、微妙な取っ手の形状や余計な金彩銀彩が時代らしいといえばらしい。
だから面白いではないの。当時の工業生産も、半世紀からの時の流れで一点もの感覚で使えます。




2025年7月8日火曜日

Noto jofu



昔お世話になった『時代おくれ』の先輩から夏着物を頂戴した。ありがてぇ、手織りの能登上布であります。生地の麻も相当上質、透けるほど薄いが、そのハリとシャリ感に思わず羽織ってみる。たまんねぇです、嬉しいっス先輩、サイズもぴったしです。

♬目立たぬように はしゃがぬように 似合わぬことは 無理をせず  
 人の心を見つめつづける 時代おくれの男になりたい、、、♬

三越本店にで和装用のリネン下着を購入。って言ってもステテコだけどね。ネット以外、昨今は白麻の下着が売ってないのだよ。

今年は『朝顔市』『鬼灯市』『九段御霊祭り』のどれも日程的に無理でして、さてさていつにいたしましょう。と、いちおうは二十八宿をチェックして。


2025年7月4日金曜日

Shosai nite part 2


唐突に告知を。7月14日(月)はメンテナンスのため臨時休業となります。ご迷惑をお掛けいたしますが、何卒宜しくお願い致します。

ただ今、西瓜無しでは生きられぬ季節(身体)となりました。ぶら下げて帰るには躊躇してしまう大玉西瓜ですけど、近所に激安スーパーが出来たのでありがたい。北京ビキニ姿で横たわり、二日で超大玉一個を消費する毎日です。カミさんは西瓜が苦手で、従業員も常識の範囲でのチョボ食いだからほぼ独占で。なにしろ日に2~3回はシャワーを浴びるか風呂に浸かる日々、水分補給に西瓜がいちばんです。豆腐屋ですから冷却装置もバッチリだもの。昔の大人たちのように塩を振って食らう。そんな日々は八月のお盆まで続きます。本日は北海道から取り寄せた7Lサイズ黒皮クリーム種です。


先月と今月は、孫と行く回転寿司以外はほぼ家呑みの毎日です。ここんとこ書斎ではYouTubeオンリィで、TVはまーったく観ることも無くなりました。酒のツマミに古書店からこんなモノをご購入。1972年発刊のアイドル雑誌の「平凡」と「明星」なのね。ボク思春期突入、13歳の頃ですよ、エヘヘ。ページをめくるたびによみがえる青春の頃、思い出してはYouTubeでシャウトしておりまする。呑みながら松尾ジーナの「気ままなジーナ」でおヘッドバンキングよ。(ちなみに隣は野口五郎氏で、奥左は森田健作氏に右奥は故・沖雅也氏)


久しぶりに古酒のサントリーインペリアルを入手する。ヴィンテージ故にだいぶ値上がり傾向であります。どういたしましょう、開栓しようかまだやめとくか煮え切らぬボク。


2025年6月2日月曜日

Kissa Co



豆を取り寄せたりして自宅でも旨い珈琲は飲めますが、困ったことに近所に喫茶店が無いのだよ。駅周りには画一化したカフェはあるけど、深いアロマ漂い、一口目に「ふぅ・・」と安堵の吐息を吐くような店が消えて久しい。半世紀を遡れば、店、味、雰囲気、店主、でその時々で使い分ける自分好みがあったのになぁ、などと想いを巡らす昨今です。

京都では新しいホテルを利用したのだが、観光地故にホテルの乱立にサーヴィスが追いついていない。朝食のダイニングまで行ったが、そのお粗末さに街の老舗喫茶に向かい朝食を。

「ふぅ・・」
この街はいいなぁ、、、

2025年5月24日土曜日

UNION LAGER BEER



普段はハードリカー専門なボクだけど、さすがに暑くなるとビールを口開けにする日が増えてます。
ウヰスキーなら重厚なグラスを定番としてますが、ビールは装飾の無い儚げなグラスが旨い。よくある『うすはりグラス』ってやつね。んで、 戦前のノベルティグラスを6個入手たのだけど、これが薄い作りでなかなか好いのであります。こっくり呑むウヰスキーと違い、グラスの重ささえ感じないコレはラガーにベスト。


肴は『富麗華』で買ってきた春巻きを。
いちばん最近入手したシノワズリの皿で気取る。1930年代のハンドペイントのオールドノリタケなのね。なんと未使用品で、包まれていた包装紙は京城(ソウル)三越のもの。


2025年3月21日金曜日

Hachiku

今月で大阪鮓の『四谷 八竹』が廃業されると聞き、急いて予約を入れたのが半月前のこと。そして最後の折り詰めを取りに行ってきました。昭和の終わり頃に知人にご馳走になってから、わが家でも数十年の間通わせていただいた。大切な方への勝負の手土産として、歌舞伎役者への楽屋見舞いとして、もちろん自家用としてがいちばん多かったのだが。

ベテランの職人たちも年を取り、どこの世界でも同じように、ここでさえ若い働き手不足とのこと。神楽坂の『大〆』が廃業し、築地の『八竹』(旧・原宿『八竹』)もだいぶ以前に閉められていて、これで東京の大阪鮓は消滅ではないかな。

コロナ禍以降、本物の伝統手仕事がどんどん消えて行きます。繁盛店でありながらの廃業は、たくさんの常連客にとって落胆と悲しみであります。





2025年2月27日木曜日

Calligraphy

たまの外食も外呑みも、還暦を過ぎた頃からほぼ「いつもの店で」に。それ以前までの「あれも食べたい、あそこに行ってみたい」との欲望が枯渇したようです。年齢のせいでしょうかね、新しいモノにチャレンジするリスクより、無駄なくいつもの安心感に身を置く方を選ぶようになりました。

子供の時以来で墨を調達する。半世紀以上の空白の時間がありますが、ここでまた書道の真似事などと考えてまして。小学生の時に姉と2年間お稽古に通い、中学校に進学した姉がやめると同時にボクも追随。たまたま父の遺品から硯が出て来たもので、ちょっとチャレンジ気分です、ハイ。


古梅園 奈良墨老舗の古墨を入手する。38年経過の1987年製造であります。墨表には足首の鈴を鳴らしながら舞い踊り、頭部後ろで琵琶を打つ天女の図であります。『反弾琵琶舞』と言うらしい。神々しくて、これじゃぁ墨磨りできないなぁ。できることなら根付にして帯に潜らせたい。

水滴は印判の油壷がよろしいかな。

いつもの悪い癖、先ずは恰好から。



2025年2月23日日曜日

JUN

ボクが思春期を迎える頃(1970年代初頭)は第二次IVYブームでありまして、毎月メンクラ(MEN'S CLUB)の発売日が愉しみでねぇ。一応、時代の波に乗っていないとね。
そうは言ってもボクはVAN派ではなく、どこかマイナーなJUN派でありましたが。

当時モノのJUNの販売用紙袋が出品されていたのね。それも未使用美品なんだもの。当時は『VAN』or『JUN』の紙袋を持って歩くのが流行(はや)りでね。今また脇に挟んでみゆき通りでも闊歩しようかと即ポチ(¥1,250)で落札。

届いてみたら、サイズが縦約19cm 横約10cm マチ約4cmの手のひらサイズでござんした。相変わらず説明書きを読めない悪い癖、常に思い込みで生きてます。

ところで、雑誌のメンズクラブが去年で休刊していたことを知りました。雑誌の休刊は廃刊てことですかね。寂しい・・・



2025年1月26日日曜日

JAPANESE MODELS BOOK


近所の友人と日本蕎麦屋で呑み、腹はイッパイになったので帰宅。ただしビールとハイボールでは酔えなかったので、帰宅後に書斎BARでウヰスキーを追加呑み。つまみは京都で買ってきたマリベルのセカンド店カカオマーケットのやつで。
やたらヤングであふれたショコラティエでありますが、これは酒のアテとしたら佳品なので若造に混ざって並ぶのも毎度のこと。でも、これっちんべェで高くねぇーか?

先日入手したアールデコ期の硝子の器に乗っけて遊ぶ。



土曜日の夜は精神が解けまする。


たまたま時間潰しで入った古書店で、戦後の50年代の黎明期から1990年代までの女性モデルの写真集をご購入。幼少期の物心ついた頃から、可愛い系よりモード系のカッコイイ女子しか視界に入らず。

【JAPANESE MODELS BOOK】(同文書院・1995年)







2025年1月1日水曜日

RAMPO

かわいそうに孫たちもインフルの猛威に撃沈し、喪中のボクも毎年の恒例行事はすべて無しに。連休に入って数日過ぎましたが、大掃除後は自室にこもって過ごすだけであります。

帝都東京に乱歩がいた時代、とくに大正から戦前にかけてのダークネスな世界観に入り浸っております。んで、同時代の書籍や雑貨類を蒐集して、夜の帳が下りた時間はそ奴らを引っ張り出して愉しむことに。もちろん呑みながらね。



また戦前のC&Sをフルセットで入手する。欧米とは違う日本独特のアールデコ、当時箱付きで東洋陶器(現TOTO)製の完品であります。奇跡かね、微キズひとつ無いんだ。これで「木屋町 珈琲夢譚」を真似てみたりして、へへっ。
以前から蒐集していたシリーズですが、これでC&S(6客)とケーク皿(6枚)とボール(6枚)とに。あとはティーポットとシュガー&ミルクピッチャーを残すのみ。今だ物欲衰えず。


偶然、昭和二年発刊のこの書籍に挟まれていた年賀状ですぞ。信州の旧制中学の教師が所蔵していたようです。

2024年10月21日月曜日

Astarte&Hatsuka EVISU

30代の頃によく覗かせていただいた『アスタルテ書房』が今月で閉店と知り、「最後の記念に何か一冊を」と数十年ぶりに扉を開けた。さすがにあの頃の面影も無く、蔵書も減り四谷シモン氏の作品も金子圀義氏の絵画も見当たらず。そんな空気感ではありますが、澁澤龍彦氏の『幻想の肖像』と高橋睦郎氏の『詩人の血』、そして四谷シモン氏の作品集を入手してきた。余談ではありますが、澁澤龍彦氏は幼少期を川越で過ごし、現・商工会議所のある志義町辺りが遊び場だったらしい。住まいは旧加島眼科医院(現スターバックス時の鐘かな?)がそれと訊く。

故・創業者のお内儀曰く、閉店後は他者が跡を継ぎ、面影を残したBARになるらしい。

どんどん現実が記憶に変わり、少々センチメンコではありますが、それも致し方なしで。
 





ちょうど二十日ゑびす大祭と重なり、お参りをして戎さんの肩も叩いてきた。かぎ甚さんで、十日ゑびすとこの日だけ販売するゑびす焼も入手して、「かわいいなぁ」と愛でながらも優しく容赦なく胃袋に。



2024年10月14日月曜日

Kyōkaku


最近、尾崎士郎著の『人生劇場』を読み返したり、旧作のシネマをDVDで再観したり。んで、ちょっと侠客気分。






御道具屋さんから寒風大窯の皿を購入。備前焼の太古から未来、その気宇壮大な森 陶岳氏の作品の中でも小品中の小品を。晩酌の肴用でございます。早速、本鮪と白烏賊でアイラをやる。

♬おれも生きたや仁吉のように 義理と人情の この世界・・・♬

2024年9月29日日曜日

Kikka


深夜に小津安二郎の『麦秋』(1951年製作・松竹)を観る。

娘(原節子)を想う家族の心象を描いた心優しい内容なのだが、現代作品では考えられぬ放送禁止用語やちょっとしたパワハラやセクハラも普通に織り込まれていて面白い。普通にリアルなのであります。
立場的に当てはめると、ボクらは両親役の菅井一郎(当時44歳)さんと東山千栄子(当時61歳)さんとなるのだね。衝撃ですが、1951年の日本人の平均寿命は男60,8歳女64,9歳だったのね。

ありゃりゃ・・・

今や80歳超えだもの、医療の進化に拍手。

秋の夜長であります。磁器製の菊花香立てを入手して、早速昨夜、伽羅を灯してみた。
どう?いい感じでしょ。

2024年9月15日日曜日

Le Manoir D’HASTINGS



本日、古書店で注文していた1990年12月号の雑誌『太陽』が届いた。特集は「フランス料理の新世紀」であります。表紙はフレンチ(LA PRIMEUR)から転身した「ぎたろう軍鶏 炭火焼鳥 たかはし」の高橋祐二氏で、若手で紹介されているのは、他に宮代 潔氏(Km)五十嵐 安雄氏(CLUBU NYX)田辺 年男氏(A TA GUEULE)小峰 敏宏氏(LA TABLE DE COM・MA)北島 素幸氏(北島亭)斉須 政雄氏(Côte d'Or)であります。1956年生まれの小峰氏以外は皆70代で現役。小峰氏も故郷に戻り続けられている。まだまだ65歳のボクが年長者の料理を食すことができる。フランス料理はすんごいなぁ、、、


たまたま今日の昼は五十嵐シェフの銀座『Le Manoir D'HASTINGS』で初老♂二人フレンチを。いつもお世話になっておりますイラストレーターD氏にお礼のつもりでね。美味いのよ、ほんと美味いのだよ。和食が生活の99%のボクだけど、ここを目指すとなると数日前から節制しますもの。