2024年10月21日月曜日

Astarte&Hatsuka EVISU

30代の頃によく覗かせていただいた『アスタルテ書房』が今月で閉店と知り、「最後の記念に何か一冊を」と数十年ぶりに扉を開けた。さすがにあの頃の面影も無く、蔵書も減り四谷シモン氏の作品も金子圀義氏の絵画も見当たらず。そんな空気感ではありますが、澁澤龍彦氏の『幻想の肖像』と高橋睦郎氏の『詩人の血』、そして四谷シモン氏の作品集を入手してきた。余談ではありますが、澁澤龍彦氏は幼少期を川越で過ごし、現・商工会議所のある志義町辺りが遊び場だったらしい。住まいは旧加島眼科医院(現スターバックス時の鐘かな?)がそれと訊く。

故・創業者のお内儀曰く、閉店後は他者が跡を継ぎ、面影を残したBARになるらしい。

どんどん現実が記憶に変わり、少々センチメンコではありますが、それも致し方なしで。
 





ちょうど二十日ゑびす大祭と重なり、お参りをして戎さんの肩も叩いてきた。かぎ甚さんで、十日ゑびすとこの日だけ販売するゑびす焼も入手して、「かわいいなぁ」と愛でながらも優しく容赦なく胃袋に。



2024年10月15日火曜日

Rinji kyūgyō

<<お客様各位>>

今週末は当店の隣が祭礼での神酒所となりますので、山車の出入りの関係で10月19~20日は臨時休業とさせていただきます。
                          店主・小野 哲郎



あれよあれよと秋らしくなり、雨の降る夜など凍えるぐらい冷たいです。夕べは軽く暖房など入れてしまいました。今宵は十三夜(後の月)でありまして栗名月でございます。中国伝来の十五夜ではありませんが、栗餡の月餅も頂戴いたしましたので今宵はこちらを。んで、芳香放つ正山小種を入れる。
昨日のこと、永遠のスタンダードであります『銀座ウエスト』の焼き菓子も購入したので、書斎でザクザク独りで愉しむことに。以前はその時々の流行りの菓子が嬉しかったが、年齢を重ねて自然とこの類に戻ってゆきました。好物であります。




2024年10月14日月曜日

Kyōkaku


最近、尾崎士郎著の『人生劇場』を読み返したり、旧作のシネマをDVDで再観したり。んで、ちょっと侠客気分。






御道具屋さんから寒風大窯の皿を購入。備前焼の太古から未来、その気宇壮大な森 陶岳氏の作品の中でも小品中の小品を。晩酌の肴用でございます。早速、本鮪と白烏賊でアイラをやる。

♬おれも生きたや仁吉のように 義理と人情の この世界・・・♬

2024年10月4日金曜日

Ise Udon


今年一番の肌寒さ。さきほど手打ちのうどん屋さん(※)が油揚げと豆腐を仕入れにお出でになり、「そうだ、うどんを食おう」と自分でうどんを温める。(お得意さんの店は定休日なもので)出汁を引き、本葛でとろみをつけてうどんに流す。あんかけにはコシの無い伊勢うどんで、薬膳として片栗粉ではなく本葛でお願いね。おろし生姜も多めに乗っけて。んで、油揚げと九条葱できつね丼も。なんで関東では『きつね丼』や『衣笠丼』を出してる店が無いのだろ。

(※)ゆ乃うどん 埼玉県川越市元町2丁目1-1



大量に秋刀魚を頂いたのだが、塩焼きで食すにはなにぶん小さい。半分にカットにして、波照間の黒糖と醤油をひたひたに。シャトルシェフで48時間放置プレイを。身は残るが、骨がまーったく消え失せた。

いつもの年より早く柿の木の落葉が始まりました。このまま本格的な秋に突入でしょうかね。気温の⤵により湯豆腐向けの木綿豆腐の需要が増えるのであります。その分、奴用の絹豆腐やおぼろ豆腐の売り上げは減るけどね。


2024年9月29日日曜日

Kikka


深夜に小津安二郎の『麦秋』(1951年製作・松竹)を観る。

娘(原節子)を想う家族の心象を描いた心優しい内容なのだが、現代作品では考えられぬ放送禁止用語やちょっとしたパワハラやセクハラも普通に織り込まれていて面白い。普通にリアルなのであります。
立場的に当てはめると、ボクらは両親役の菅井一郎(当時44歳)さんと東山千栄子(当時61歳)さんとなるのだね。衝撃ですが、1951年の日本人の平均寿命は男60,8歳女64,9歳だったのね。

ありゃりゃ・・・

今や80歳超えだもの、医療の進化に拍手。

秋の夜長であります。磁器製の菊花香立てを入手して、早速昨夜、伽羅を灯してみた。
どう?いい感じでしょ。

2024年9月25日水曜日

Old Bottle

故・成瀬巳喜男監督の『女が階段を上る時』(1960年製作)の舞台は銀座三十間堀川沿いのBAR『ライラック』、そのバックバーにはこれが並んでいた記憶が。(あやふや)

入手したヴィンテージの赤蝋VAT69を開栓するのだが、さすがに65年からの古酒はコルクもきっとポロポロだろーね。で、開栓したら、やっぱりポロポロでござんした。
裏ラベルにある輸入元は江商株式会社です。兼松との合併前ですので、1967年以前のスコッチであります。プラス首ラベルの『雑酒』表記は1961年以前ですし、ってことは、それ以前のダンピーボトルでございますね。たぶん1959年生まれのボクと同じぐらいでしょうか、キーモルトは今は存在していないグレネスクか?65年の時を経て開栓したばかりですのでまだ何とも言えぬ。軽やかでないのは確か。

ボクがオールドボトルを好むのは、今は亡き親父や祖父たちの時代の酒を呑むことで、時を超えて酌み交わすような感じかな、って都合の良い言い訳をぬかす。
ヴィンテージワインと違って、ブレンデッドの古酒は適価で入手できますで。





2024年9月23日月曜日

Edo



連休ですが特別な予定は無し。んで、ちょっと時期尚早なのだが、関西の知人への土産を入手しに浅草と銀座へ。先ずは腹ごしらえで上野『ぽん多』でポークソテーを食すことに。少し雨がパラついたせいか、開店時間を10分過ぎていたけど一巡目に。キスフライもハーフでいただく。朝飯を抜いてきたので胃袋が呑み込むのを急ぐ。ああ、沁みる。いつ来ても間違いのない味で美味しい。着皿から20分で平らげた。

時間を掛けて浅草での買い物を済まし、銀座に移動して買い物と甘味を。バナナサンデーを銀座ウエストで。ぽん多もウエストも定番中の定番だけど、旨いんだもの。