2021年3月3日水曜日

Shūchakueki

 


 先々週の土曜日に、旧知の大豆商社社員とBAR宗愚(自宅書斎)で呑んだのね。

たまーに呑むのだけれど、やはりご時世がら外呑みは止めてお家(うち)で、ってことに。この日の彼は自宅のある荻窪からの車出勤は止めて、電車出勤にしてもらう。「哲っちゃん、安酒でごめんね」と言い訳をしながら、一升瓶を下げて約束の時間にお出でになった。こいつは酒どころ新潟出身の呑兵衛だからねぇ、同じペースでやったらこっちが大噴火間違いなしとなります。まぁね、決まりきったコロナ禍の愚痴や、たわいのない世間話とエロ話でお開きまで。年齢はボクより少し若いけど、終始聞き手に徹してくれるのもありがたい。午後九時を過ぎた頃に、「また呑もーな」と握手して彼を見送りました。

出会いは彼が19歳の時、上背180以上で、テノール歌手・秋川雅史ばりの甘いマスクだった。イケイケで地元のスナックではそれはそれはモテ漢だったもの。そんな彼も50代半ば、年齢なりに(そこそこ)酸いも甘いも噛分けて、背中には(そこそこ)人生の悲哀が漂う漢になりました。おぼつかぬ足取りと座った目つきで振り返り手を振る姿に、「あいつ、少し酒が弱くなったなぁ」と思わず苦笑したボクでございます。

数日前に彼からお礼の電話がありまして、あの日の帰路は寝過ごして荻窪で下車できず、気が付いたら終着の高尾駅だったそうです。

ご苦労様でした。


写真①は料理人 立原 潮氏(立原 正秋 長男)の著書からパクり、〆鯵のタバスコ和えと輪違オリーブを唐津の作・中里 隆に乗せ酒肴に(本文では〆鰺ではなく烏賊)。②は彼の手土産の〆張鶴。③はその日の徳利(たぶん丹波)と猪口(濁手古伊万里)。


2021年3月2日火曜日

Qhillumenist

京都寺町の大書堂で購入した大昔のマッチラベルを額装して壁に。
大正~戦前に作られた印刷のマッチラベルだけれど、それなりにエエ感じにアートしてるでしょ。
よく読み取れないのだが、『一平写』と記しているようないないような。原画はもしかして岡本 一平(漫画家で岡本太郎の父で岡本かの子の亭主)作か?四半世紀前の購入時は、確か1,800円ぐらいだったと記憶しています。

たまーにだけど「この小品はどなたのグワッシュ(水彩)ですの?」と訊かれる時があるのね。

どー見ても印刷物なんだけど、そこは言葉は濁しておきます。



2021年2月28日日曜日

Department store


生クリーム豆腐を和え衣に、干し柿と金柑と文旦と陳皮と大徳寺納豆の白和えで呑む定休日。(器・モーゼル)


都心のデパ地下によく行くのだけど、伊勢丹でも高島屋でも三越でも松屋でも豆腐の売り場に変化が無いのだよ。同じ日配品でもブーランジェリーや和洋菓子は次から次へニューフェイスが出てくるのに、豆腐は皆十年以上は顔ぶれが同じなんだよなぁ。期間限定の催事も決まった顔ぶれだし。それだけ豆腐は求められてないのだろうか。豆腐店に求められるイメージは今だ昭和の風情の店で、店頭の水槽の中で揺らぐ豆腐の姿なのね。テレビドラマに登場する豆腐屋は皆それだもの。まぁ御菓子類と比べ使う原材料が限られますから、表現できる限界も狭いのも確かだけど。そろそろニーアの世界観な豆腐があっても好いんじゃないかな。

高島屋の和菓子バイヤー・畑 主税氏のTwitterをよく覗くのだけど、時代の中での和菓子の進化がよく分かります。伝統を踏まえた上での御菓子も好いし、新しい感覚の御菓子も食指がそそられてしまいます。こんなお方が和菓子の世界の底上げを図ってくれているのだろうね。うらやましいでございます。


2021年2月26日金曜日

Sakurabana

ただ今、店の桜花が八分咲きです。


最近はどんどん前倒しになってしまってた体内時計も安定し、起床時間はだいたい午前二時に落ち着きました。おかげさまで目覚まし時計も必要も無く、その仕事までの余裕の時間はコーヒーを入れたりお茶を点てたり、けっこう愉しいひと時でございまいす。ただし困ったこともございまして、夕餉も終わるか終わらないうちに睡魔が訪れてしまうことなのね。たまに友人知人が遠来してくれても、午後八時、いやいや七時を過ぎる頃には舟を漕ぎだし、気を使った彼らが「そろそろお邪魔します」となるころには、完璧に白河夜船で見送りもできない失態続きなのね。これも老化現象なのだろうか。気力はあるのだけど肉体がついて行かない。これでいいんだろか。

今朝はそれより早く起床したので茶を点てる。携帯用茶器として重宝している故・辻 協さん(故・辻 清明さんの夫人)の向付に薄茶より少し濃い目にシャカシャカと。旧知の地元の和菓子屋(連雀町の伊勢屋)さんにいただいたミニどら焼きを主菓子とする。先日の長女の入籍のインスタを見て、翌日炊きたてのお赤飯とこちらを頂戴いたしました。桜餡に表生地には焼印で桜花が押され、なにやら愛娘さんが生地を焼いてるとのこと。それを知ってしまったら、主・始(ハジメ)ちゃんのどら焼きより数百倍はありがたいねぇ。心して口に運びます。




2021年2月23日火曜日

At Ooshika Village

昨日、長女夫婦が入籍を済ませてきました。コロナ禍で結婚式も先延ばしとなりまして、私たちも実感があるような無いような。でもありがたい出来事で、何よりのプレゼントでございます。夫君のご両親様と、彼女の人生でご縁のあったすべての方々に感謝いたします、ハイ。

大学病院の長椅子で、除夜の鐘を聞きながらその時を待ち、年が明けてすぐに生まれた長女です。そして嬉しい昨日の入籍、過ぎてしまえば「あっという間」の時間(月日)ですねぇ。
婚姻届けの新しい長女の本籍地を見たときに、少し沸き上がったセンチメンタルな感情に自分自身が驚いたりして。

これからボクらは老後に向かうけれど、親として距離感を保ち迷惑を掛けぬようにガンバリまーす。

キミらはキミら、穏やかな旦那さんといつまでも楽しく幸せに。



写真は長女9歳次女4歳の頃、下伊那郡大鹿村の『旅舎右馬允』にて。長女が喜んで雉肉や鹿肉を食べていたのも懐かしい。もう一度、ホタルの河を見たいねぇ。


2021年2月18日木曜日

Fog morning

昔購入した鬼平犯科帳のビデオで泣く夜は、それっぽい晩酌に。ちょうど友人W氏夫妻から春の美味が届き、猫足の根来膳にその春を三本ばかり乗せてみる。浦安からの焼き蛤と焼き浅利なのね。貝の旬は春と聞く。春近し、うれしいねぇ。
あっ、鬼平のビデオは『霧の朝』です。

酒は『酔鯨』、徳利は胴上部に三日月と下部には『三日月楼』と記された磁器製です。
購入したときの骨董屋は、「昔、横浜の遊郭(真金町?)にあった三日月楼の徳利ですよ」と言われたけど、たぶんよくある作り話。ボク的には近江の琵琶湖畔にあった料理旅館『三日月楼』の器なのではないかな、と。

写真は③④は、戦前の絵葉書とやはり戦前の三日月楼の暑中見舞いです。古書店で見っけました。






2021年2月17日水曜日

Belle Époque

インスタ用に再編集な「耳タコ」編ですのよん。

旧い(古い)モノ好きでね、生活全般に現代とヴィンテージを絡めております。そのひとつにパヒュームがあるのね。なにしろ還暦を越えた枯れ行くジィさまですからね、加齢臭に蓋をしなければ皆様に大変な迷惑を掛けてしまいますもの。それにしても昨今の製品のバリエーションに富んだ優しい薫香はありがたい。その一滴で、こんなボクでもそれなりにナイスミドルに変~身、するわけないけど、やっぱ香りは好いモンです。

アールデコ期の頃の仏國製の品が数点手元にあるのだけど、戦後のケミカル製品とは違って重厚感あふれる薫香なのね。(写真①②枚目)どれもかなりスパイシーでオイリーでオリエンタル。心像風景で言えば、中東のモスクもしくは声明に散華な密教、いやいやグレゴリオ聖歌な重々しさよ。とくにBANCOはアンバーグリス(龍涎香)の含有量が多いんではないかな。以前は仏事限定で手首に垂らしていましたが、今は年齢も重ねたので和装時などに。

写真③枚目は1976年~終売不明なMAX FACTOR(マックス ファクター)の『ROYAL REGIMENT』なのね。時代的にナチュラルさはありません。ただし昨今はありませんねぇ、この種の薫香は。 革、乾燥石灰、白檀、野生のブライアー(ヒース)、ツノマタゴケ、この五つの香りのケミカルブレンドなのだ。夏のリネン素材着用時はエエよ。昔々の散髪屋の香りです。

パーソナリティさは誰よりも上級だけど、Belle Époqueな時代のパヒュは少量でも「そこはかとなく」にはならないのね。BARカウンターならよいが、鮨屋や割烹のカウンターですとヒンシュクですぞ。