2023年7月31日月曜日

Cucurbita moschata

孫を連れて代々木公園に遊ぶ。ちょうど『台湾フェスタ』が開催中ですので、阿里山珈琲と久順銘茶を自家用で購入。連日危険な猛暑日ですし、買うだけ買って、食うだけ食ったらさっさとご帰還。なのだが、帰宅後も鼻腔に残るは臭豆腐の臭いなり。一日経ってもまだまだ臭気を感じます。こればっかりはボクは無理かな。

先日、鎌倉市農協連即売所で日本南瓜を見っけ購入する。ボクが煮ると、バター入れーの、生クリーム足しーので作りますが、今日は次女により引いたお出汁と少量の薄口しょうゆだけの味付けでした。味見をしたら、これはこれで優しく滋味深い。思わず「おっ、これも好いではないの」と次女を父は称賛し、とっておきの向付に盛る。明治期の鼠志野でございます。

 






2023年7月27日木曜日

Chikurin

東京芸大大学院後、幽閉されるように鎌倉の『檑亭 (らいてい)』の窯場で作陶の日々を送り、やっと解き放たれ開催した個展は、日本橋三越(1993年)も東銀座の工芸『今(いま)』(1994年)も行列ができるほどの大盛況だった。遠来の女性がオープニングの時間に間に合わず、入り口で涙していた光景にも驚かされた。ボクは編集者の知人に「絶対に行くべき」と誘われ、その三越で彼の作品に触れたのが最初でありました。子供の頃から骨董趣味はありましたが、現代陶芸を意識するきっかけはこの時からであります。
そして三越での初個展の二年後、彼は病により38歳で夭逝してしまった。

今回の鎌倉行の目的は彼の回顧展(鶴岡八幡宮直会殿2F)でありました。

‘’使う人を楽しませることしか考えていなかった‘’
『白石和宏のエモい器  回顧展』

でございます。

亡くなった当初、作品から放たれていた輝きがすべて失せてしまったような気がしましたが、それが今また光を放っているのであります。
展示の作品は、彼の、いやいや現代陶芸界のパトロンである早乙女哲哉氏(是山居の主)の所蔵品での回顧展であります。






1996年に『工芸 今』の菅原さんから購入した一尺六寸(48cm)の竹林文大皿は、わが家の至宝であります。

2023年7月25日火曜日

Gastronomie

海老フライも食いたいが鱚フライも食いたい。主に「ひとつづつで揚げましょうか?」と提案されて、願ったりかなったりで「お願いいたします」とボク。ちょっと食べ過ぎかと分かってはいるが、ポークソテーもお願いを。処方されてる血糖値爆上がり阻止の錠剤を飲み下し、ノンアルで胃腸にスタンバイを。

月一の赤坂(豊川稲荷)詣での後の『ぽん多本家』はボクのお愉しみ。間違いのない美味しさを提供できる料理人の技術と、歴史が物語る品格のある接客対応はシビれます。
ゆっくり味わって食うのが正しいとは分かっちゃいるが、胃袋が「早くよこせ」と云うもので、ついつい呑み込むようにガっついてしまいます。着皿からものの15分でランチ終了。

ぽん多、デェ好き。




2023年7月24日月曜日

Sea ​​breeze

梅雨も明けまして夏も盛りに突入と。でも夜明けは遅くなりつつありまして、先月より30分は遅くなりましたね。早く来い来い涼しい秋よ、ってな気持ちで御座います。

鶴岡八幡宮に用事がありまして、鎌倉まで次女夫婦に運転してもらって出かけた。圏央道のおかげで、スムーズに夏の湘南に。外国人観光客で大混雑ではありますが、皆電車移動やバス移動なのかな、不思議に駐車場も道路も渋滞は無いようです。八幡宮ではお世話になりながら疎遠にしてしまっていた人と再会できまして、蘇る懐かしい記憶に時の流れの速さ実感した次第です。

江ノ電にゆられ長谷に。昼食を済ませてからドン突きの海まで歩くことに。そこは昭和の海水浴場みたいな「イモ洗い」的な海岸ではなく、写真のとおりに閑散とした海は水も美しい碧でありました。
お茶をした”ハウス オブ フレーバーズ”で鎌倉の土産を購入して帰路につく。







2023年7月17日月曜日

Midsummer


今日は連休初日の40度近い猛暑日。母も91歳ですし、身体の負担に細心の注意を払い散歩に出かけた。先ずは靖国神社の『御霊祭り』に出向く。本来なら浴衣姿で幽玄な無数の行燈が灯る黄昏時が好いのだが、今日は車イスですから普段着で午前も早い内に。それでも日向は暑い。広い参道の照り返しを浴びながら、タイヤの空気圧があまくなった車イスで疾走する。


その後は銀座三越の『アートアクアリウム美術館 』に。9Fでチケットを購入し受付に向かう。いやぁ有難い、車イスは優先で案内をしてくださった。30,000匹超の金魚が泳ぐ涼しい幻想世界は圧巻でございました。


場所を松屋銀座に移し、『築地宮川本廛』の鰻で昼食を。オープン20分前に並びましたので、目出たく一巡目に。江戸風辛口の鰻は母もボクも大好物でありまして、うざくもう巻も茶碗蒸しも美味く美しい。最近はココか『野田岩』が丑の日前の定期コースとなりました。
また三越に戻り、地下で母の好物の食品を購入し帰路につく。

車イス移動では、行く先々で人々の優しさを実感いたします。エレベーターホールでもレストランでも人ごみの中でも、ボクらに気付くと道を開けてくださったり扉を押さえてくださったりと。嬉しいねぇ、心より感謝いたします。


2023年7月12日水曜日

Portrait

昨今は『断捨離』が流行りだが、知人も終活と称したくさんの品々を処分したと自慢する。そりゃね、ボクも親父が遺した大量の趣味の工具や生活用品の処分には参ったけどね。でもまだ60代前半、明日終焉かもしれんが20~30年後かもしれない。その無機質でモノクロームな生活空間ではつまんなくねーか?とボクは思うのだが。

新橋あたりの名鮨屋で食う「おまかせ」の価格で書斎に油彩を。(銀座じゃないのがミソ)
高額のラッセンやヒロヤマガタをローンを組んで購入したバブル期OLたち、今は昭和の本物で自宅ミュージアムが愉しめるんだぜ。
 


<<原 精一(1908~1986)>>
萬 鉄五郎に師事、その高いデッサン力と独特のタッチは芸術の真髄を追求してきた賜物でしょうか。裸婦の作品が多い氏ですが、ボクはこれが好い。

額 横:82.5cm 縦:94cm 
画 横:49cm 縦:60cm 
1962年製作

ちとデカすぎた。

2023年7月9日日曜日

Hōzuki

今年も盂蘭盆会がそこに。朝のうちに浅草寺に向かい、『ほおずき市』で二鉢を購入する。いつもなら『千成鬼灯』を購入するのだが、今年は探せどどこにも見当たらない。しょーがない、ほおずき市の成り立ちからずれてしまいますが、今回は色鮮やかな赤橙色の『丹波鬼灯』で間に合わす。何十年とわが家の慣例でやってきたからなぁ、なんとなく心落ち着かず。その昔、隅田堤に自生していた『千成鬼灯』はいずこに。

江戸期の瑠璃釉入子皿に落実を。普段は酒のアテ用です。塩豆とか青エンドウ豆とかね。







2023年7月5日水曜日

UKIYOE




毎年のこの季節、桃(清水白桃)と倉吉西瓜が旨すぎて毎日食っとります。日々、豆腐屋は大量の汗にまみれておりまして、シャワーを浴びるのも日に二度三度であります。そんなとき、水分補給に西瓜は実にありがたい果実でね。ただ今『お中元シーズン』でバタバタと忙しい。今年もまた秋の気配を感じるまで走ります。不思議と身体が西瓜を欲求しなくなる頃、秋の気配が訪れます。

書斎BARのバックバーに掛ける額を江戸風情に。室礼の和テイストはやりすぎで野暮にならぬように、と考えております。
美術的に好みではありましたが、浮世絵を壁に下げようなどと考えもしなかったです。風景画ですと永谷園の印象が強いからね。浮世絵専門の古書店にて、「これなら好いんじゃないの」と力士絵を購入する。明治時代の作品ですから当時モノでもお安ぅ御座います。んで、B4が納まる角丸の和額を探してます、早急に。