2022年5月25日水曜日

Hallelujah


子供の頃のこの季節、お隣さんのユスラウメ(山桜桃)が真っ赤な実をたわわにに実らせて、ボクは余すことなく貪り食った記憶があります。ただ、55年前にお隣さんは引っ越してしまい、それ以後はユスラウメが幻の果実となってしまいました。どうしてもあの懐かしい味覚をもう一度と、三年前に苗木をネットで買って鉢植えに。水を与え肥料を与えての三年間、そのユスラウメの実が今赤くなり、口に放り込みながら記憶の確認をいたしております。子供の頃(記憶の中)のユスラウメはもっと美味しかったような、、、いけませんね、そんなバチ当たりな言動は。55年ぶりにありがとう。


なんだろうねぇ、昨今流行りの映え(バエ)系とは対極の和菓子なんだけど、それ以上に心象風景が目に浮かぶ菓子なんだ。岡山津山市、鶴聲庵の『千本桜』。千利休好み、麩の焼に通ずるような菓子で、ボクも無言で語り掛けながら、また菓子からも語り掛けてくるような佇まいがあります。個人経営の小さな小さな御菓子司ですから、櫻花の季節は地元消費でお取り寄せは無理です。んで、ボクは季節を外して取り寄せる。まったくの無添加故、日持ちは数日で。届いた最初は茶を点てて、宵は酒のアテとして愉しみます。


東京芸大で同期なのかな。「千本桜」は三上 亮の梅花皿に置き、山桜桃(ユスラウメ)は白石 和宏の蹲(うずくまる)に挿す。同時期に現れた天才でしたが、白石さんは1996年に38歳で夭逝された。94年7月の最後の個展・東銀座「工芸 今」にて蹲がボクの元に。



   

4 件のコメント:

彦十 さんのコメント...

なごり雪様

近所の保育園にも山桜桃が植っていて、
園児が木ごと揺すって実を採っていたので、
私が腕を伸ばして採ったら、園児の目が点。
驚きに固まっているみたいで、
先生に言いつけられずに済みました(笑

甘酸っぱくて、でも種が大きくて、食べるとこ少ないですよね。
これを腹一杯食べられた幼き頃が羨ましい。

なごり雪 さんのコメント...

彦十どの

ボクらは昭和中期に生まれ育ってますから、庭の千草や庭生り果物のありがたさを知ってますもん。
昨今のフルーツの品種とは糖度も大きさも違うけど、当時はそれも美味しかったよね。
サラリーマン家庭でも収穫の喜びを教えてくれた庭の果実が、今なんだか懐かしく愛おしいです。

匿名 さんのコメント...

なごり雪様

近所の親しい家から柿の実をたくさん貰って、
あの家の柿が終わると、こちらの家の柿と、
秋は柿攻めだったなぁ。
たまには違う果物が食べたかった…なんて、遠い記憶。

なごり雪 さんのコメント...

匿名さま
大昔は飢饉のときのために家々に飢えられた柿の実、多いがゆえに確かに収穫時は重なりますよね。果実ではないけど、筍も同じように。夏、前秋の柔らかくなった柿を凍らせておいて食べるのが好きです。