2010年12月5日日曜日

北陸から

骨董の世界では、
百年位前の焼き物ですと「まだまだ若い」と言われちゃいます。
まぁ、だからポケットマネーでも容易く入手できるんだけどね。

昭和初期の皿をゲットした。
トレードマークから『ヤジロベー』とよばれてたノリタケ製です。
充分Art Déco(アールデコ)の意匠ですけど、でもどこか日本的。
ラスター彩が、よりその時代を醸し出しています。
当時のご婦人達は、この皿にどんな物を盛っていたのでしょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

なんてコトを書いていたら、
後輩F君がお土産を持ってきてくれた。

   

それもオジが遠すぎて諦めていた、
加賀市の『福文』さんの上生菓子ではないか。
薯蕷きんとんの『山霧』と、
百合根きんとんの『さざんか』じゃ。

(なんと美しい)

   

その皿に、震えながらそっと乗せてみる。

(ええやん)

   

(これ、良いと思うけど)

この小宇宙の中に、
凝縮した日本の美が。

淡い、本当に儚く淡い味ですな。

(ああ美味しい)

北陸からノンストップで車を飛ばし、
数時間でオジの元に。
F君、その気持ちが嬉しかったですよ。

0 件のコメント: