2007年9月16日日曜日

草の想い

     魂

江戸後期の伊万里の生活雑器です。文様は微塵唐草です。
麦藁に切れ目を入れて半分に折、その断面に呉須(顔料で酸化コバルトが主原料)
をつけスタンプのように押してゆく。大変手間のかかった仕事ですねぇ!
それでも他の唐草文様(蛸唐草・花唐草など)より格下扱い。
骨董屋さんでもまだまだ手ごろな値段で手に入れることができます。

その器には洗練された蕎麦よりも、祖父の打ってくれた饂飩が似合う。
そんな風情の大き目な猪口です。
子供の頃母の実家に遊びに行くと、いつも夕餉は饂飩
大きな竈で茹で上げて、冷たい水で洗い締め上げる。
煎り胡麻のタップリ入った饂飩汁で「いっただっきまーす!」
その祖父も十数年前に他界しましたが、今母が時々その饂飩を打ってくれます。

0 件のコメント: