2026年3月16日月曜日

GEIJUTSU SHINCHO 

2000年以前は定期購読していた雑誌が数誌ありましたが、昨今は休刊したり廃刊したりで今は無し。たまーに書店に行っても毎回手ぶらで帰宅だもの、行く意味も無くなりました。だからネットで古本発掘を愉しんでおりまする。『芸術新潮』『太陽』から『ガロ』『GORO』『Esquire』手当たり次第に。けっこうこの類は購入してきたつもりでいましたが、今また記憶にもない新鮮な特集を愉しんでおります。んで、今回は1996/7発刊のゲイシン(芸術新潮)を。


<<掌の美ー愛しきものへのラブレター>>

ボクも好きだなぁ、手のひらサイズの愛おしいモノたち。たとえばセルロイド。
ボクらはプラスチックエイジです。筆入れは「象が踏んでも壊れないアーム筆入れ」でありました。セルロイドはボクらのひと世代前までの樹脂です。ボクは戦前戦後に葛飾区辺りの町工場で製造されたであろうセルロイド製品を愛玩しております。プラスティックよりも耐久性は儚く、その日本絵具的なくすんだ発色に魅かれて長年コレクションしてまいりました。書斎のカウンターで呑んだ夜は、ついつい目と掌で遊ばせていただいております。



先週も縦5,7×横4,2×高さ2,5㎝のデッドストックの小箱を購入したのね。趣味の腕時計の修理用部品を入れる容器としてね。 どう?カワイイでしょう。  





2026年3月8日日曜日

kura

35年ぐらい前でしょうか、ひょんなことから素封家のご夫婦と知り合い、時々訪ねては昔の古き良き時代(戦前)のお話を聞く機会がありました。そういう話は大好物なボクですからね、よくお茶やお菓子を頂きながら愉しませていただきました。戦前は炭問屋で、かなり裕福な生活をされていたらしい。昭和元年生まれの主は開いたアルバムを指さしながら、毎夏の避暑で訪れた軽井沢での出来事や旧制川越中学時代の高校野球の話などなど、彼も楽しそうに語ってくれました。


教育者をリタイア後、『昭和も遠く 幼年時代』を昭和63年に自費出版されたのね。文章もまじめな主らしく理路整然で、その時代を知らないボクでも情景が脳裏に浮かぶのです。よく思い出しては書庫から引っ張り出して頁をめくってはいましたが、どこに隠れてしまったか、ある日を境に探しても探しても見つからなくなってしまいました。新潮社とはいえ自費出版ですから諦めてはいましたが。

ところがですね、さすがアマゾンですねぇ、ありました。




氏と最後にお会いした時に、「二棟ある蔵のうち、一棟が東京の日本橋に移築されることが決まりました」と嬉しそうに話された。「わが家の蔵がお江戸日本橋ですよ。放っておいても朽ちるだけです。次の時代に生かされることがうれしくてね」とも。

「石山さん、やっと石山家の蔵に会ってきました」

すごいなぁ「T-HOUSE New Balance(ティーハウス ニューバランス)」。このニューバランスの最先端コンセプトストアは、122年の間、蔵として川越の六軒町に存在していたんだぞ。


NB公式 - ニュースリリース - T-HOUSE New Balance(ティーハウス ニューバランス) オープンのお知らせ New Balance【公式通販】

2026年3月1日日曜日

CINEMA

暖かくなりまして、ちょっと早いけど階段上の電笠を寒色系にチェンジしました。


出かける予定が変わって、お籠りな日曜日(定休日)であります。

先週に柳橋を歩いたことで、そこが話の舞台であります映画を数十年ぶりに鑑賞を。『流れる』であります。成瀬巳喜男監督の1956年(東宝)制作のモノクロ映画で、幸田 文の原作小説です。当時の東京や花柳界の風景を知ることができ、またモノクロでありますが着物が江戸好みであります。
凋落の一途の芸者置屋を描いてますので、明るい作品ではございません、あしからず。


山田五十鈴さんのセリフの「一本つけて頂戴」にその気になって、鑑賞のお供は普段は呑まない日本酒にする。神棚用を失敬いたしますよ。肴も手っ取り早く味噌豆に。

じいさんのたわごとではありますが、昨今の映画はまーったく観ないのだよ。小津監督や成瀬監督、三隅監督など、この時代で日本映画は頂点に達しちゃったのではないかと思う。山田五十鈴さんや田中絹代さんはもちろん、高峰秀子さん、中北千枝子さん、賀原夏子さん、皆演技がリアルそのもの。善人の奥にいる悪、悪人の中の善と、実社会では当たり前のことですからね。とくに栗島すみ子さんのデフォルメしていないあの凄味は何なのか?

すっかりやられちまいました。



柳橋「一新亭」の主にして日本で最後のアマチュア写真家・秋山武雄氏の写真集を古書店で購入する。作為の無い写真で、市井の人々がそこにいます。タイトルがささった。


2026年2月24日火曜日

Ki-Yan

 

煙草入れやキセル入れ、また戦前までの袋物や根付などは、女性モノより男モノの方が粋で凝ったモノが多いのね。でもアンティークで探してもなかなか良品は無いんだよなぁ。

男モノの粋な和装小物を探しているのだが、どーしてもその類の九割五分はファンシー(女性向け)な品しか見当たらない。銀座の松屋さんの「銀座名匠市」で、インスタで知る上七軒の和装小間物店『上七軒あだち』さんが出店していたのでのぞいてみた。やはり「カワイイなぁ」「キレイだね」的な品が多いが、唯一、ユニセックスなカード入れが見つかる。白茶のつづれ織りに蓮の刺繍で金糸の縁取りックのモノね。濡羽色もあったけど、黒に蓮ですと仏事限定っぽくなりますのでコッチを選択。「おおっ、いいじゃん」同系で長財布もありましたが、さすがに財布はコードバンの黒革と決めてまして。安い買いモノですいませーん。




帰宅すると、お得意様のお内儀から酒の肴が届いていた。
「あらら、うれし」
千葉県産浅利の串焼きであります。

んじゃ、以前にその旦那様から頂戴したグレンドロナックで、このさい夫婦和合といきますか。べつだん変な意味はありません。

2026年2月23日月曜日

Those days


台湾から帰国中の次女と赤坂詣でに。豊川稲荷さんですね。時間的に出遅れてしまいました。豊川さんの駐車場の狭さを考えて、銀座に駐車して銀座線で赤坂見附まで。彼女が結婚して遊んでくれなくなって久しい。エヘッ、お出掛けがちょっとうれしい。




参拝後、「鰻でも食うか?」と問えば「イタリアンが好い」とのことで移転したばかりの老舗(銀座シシリア)まで。赤いチェックのテーブルクロスと各卓上にはタバスコもある。ニコラスやキャンティ同様、この昭和っぽさはアメリカ経由のイタリアンでしょう。休日ですからゴリゴリにニンニクまみれのパスタや懐かしいグラタンやらクリスピーなスクウェアピザ(ピッツァではない)などをノンアルで。好いねぇ、なんでだか落ち着きます。だってさ、ベトナム戦争直後の米軍基地サイドのイタリアンで育ったボクだもの。

食後の甘味は銀座千疋屋に。ボクはマスクメロンパフェと次女は銀座パフェを。



2026年2月22日日曜日

Haruurara

月一早朝のお決まり、墨東奇譚でのヤボ用を済ませて、いつもの通り寄り道を。

♬ 春のうららの隅田川・・・♬


櫻花満開の半月ぐらい前からですかね、『長命寺のさくら餅』を入手するには大変な労力が必要となります。行列がすごいんだもの。だからほんの少し季節先取りで、本日開店時間に合わせて隅田の堤まで。今なら多少の待ちで買えまする。
甘味とするなら道明寺も好物ですが、この時季は無性に長命寺が恋しくなります。櫻葉三枚に包まれた白い薄衣のさくら餅、江戸趣味ながら淡く上品な美(味)しさです。コレは餅菓子の分類ではないような上等さがあります。江戸が誇る菓子の最上位でしょう。


『言問団子』も買ったので、『志”満ん草餅』はさすがに今回はやめておきます。とは思ったけれど、通過はできずにやっぱり買った。御三家勢揃い。日曜日でなければ菊最中の『青柳正家』で四天王だったのだが、残念。


時間があったので、戦前まで江戸の花柳界で最上位の格式を誇った柳橋を歩く。あの新橋より格上だったのだよ。幸田 文の『流れる』の舞台であります。ほぼなーんの面影も残ってはいませんが、お稲荷さんの石柱に当時の栄華が偲ばれます。朝飯抜きでしたので、言問い団子の都鳥最中を二個三個。

御徒町の『ぽん多 本家』で独り昼食を。ポークソテーと蛤のバターソテー(ハーフ)をノンアルとともに。もちろん白米に赤だしを付けて。食べることはボクの至上の幸せ。








2026年2月11日水曜日

Maraschino cherry


すんませーん、今週は豆腐絡みで商売を。ってことでもないんだけんど、たまたま定番の生クリーム豆腐を「おぼろ豆腐でお願いします」との料理人さまの御注文で、一週間限定で絹とうふではなくおぼろ豆腐でやります。価格はそのままで、容器は中から大になり、普通のおぼろ豆腐と同等の大きさとなります。かなりお得ですので告知しておきます。

また数日前の『桜梅桃李』のためにわざわざ足を運んでくださったお客さま、今回は店で販売するほど数が無くてすいませんでした。問い合わせも多く感謝いたします。


絹とうふより微量ニガリを減らしてありますのでトロリ感が前面にきます。また豆乳濃度が濃い分にじみ出る水分も少なく、料理の展開はさまざまにご利用可能かと。


トロリ感だもの、ボクは甘味系に流れます。軽くキューバラムに漬け込んだドライフルーツを添えて(天津甘栗を潰したのも好いよ)、タラリと豆乳か追いクレームドゥーブルを。甘味プラスを望む方は粉砂糖かメープルシロップを少量。好みでマラスキーノチェリーを。