2023年12月24日日曜日

Christmas Eve


土用の丑の日に鰻は食わない。花見のシーズンには長命寺の桜餅に並ばない。聖なる夜にクリスマスケークは食べない。皆好物ではありますが、大変な思いをするのもイヤですし、だいいち需要が供給を超えるような日にわざわざ食わんでもエエんじゃねぇーの?と思うのだが。


なのに今年はちょーっと安請け合いをいたしまして、年内最後の豊川稲荷さま詣では後日に回し、大混雑のオーボンヴュータン(日本橋・高島屋)に並んだ。開店1時間15分前に並んで最前列から3番手。開店間際に2番手に友人らしき者が割り込んで4番手と後退するが、それでも後ろにゃテナント中ダントツで90~100人が並んでおります。
おかげさんで、プティ・フール・セック(中)2箱とケーク2ホールとパテカン5枚を入手できました。んで、程なく売り切れ。へへへ。他店も予約販売のお引渡しやらで大行列でありました。後、銀座まで流れる。

せっかくなので、自分にもワンホールご購入。見た目はシンプルに普通、口中でのくちどけがフレンチのデーセルであります。







2023年12月21日木曜日

Creepy

わが家には360度の防犯カメラが設置してありますので、24時間モニターに映し出され録画されてます。それでここ最近不思議なことが起きてまして、もし解る人がいたら教えて頂きたいのね。それはですね、なぜだか店をスマホで撮ってる方が多いのです。それも通りすがりやわざわざそのためだけでとか。当店のお客さまではなくお顔も存じ上げぬ人が大半で、昨日も早朝の暗い時間に自転車を止めて撮っている人とか。またたった一人でありますが、よく来てくださるお客さま(女性)も店前の通過時に撮ってたり。だだ不思議に拍車をかけることに、皆60歳以上の熟年老人だけなんだよね。

ポケモン GOじゃないだろーし、何だろう?気色悪っ!




Nirvana

オリジナルカレンダーが出来上がりました。CDサイズの卓上型であります。
明日から発送やら店舗配布いたします。数に限りがございますので、無くなり次第で終了とさせていただきます。
ご贔屓様、この一年は本当にありがとうございました。この新しいカレンダーとともに、来年も良き年となりますことを願っております。へへ・・・



孫にシンバルモンキーを購入したけど、その怖い人(猿)相とけたたましさに後退り。

だよね、ボクもチト怖い。




2023年12月18日月曜日

Tōfuya

先月で同じ川越市街の一軒の豆腐店さんが廃業された。穏やかで温厚でこの業界では珍しく知的風貌(・・・)で、ただし少々頑固なおじいちゃんでね。父の時代の同業者が、また豆腐業界から去ってしまった。寂しいねぇ。この市街にはもう豆腐屋は残四軒なり。年明け直ぐにはもう一軒廃業になるとのこと。残りの二軒も高齢や諸事情で週二日ぐらいの営業だし、わが家を含めドコも跡取りは居ない。ヤバぁーい、最後の一軒にはなりたくねぇ。


昨今は商売関係での御歳暮のやりとりも消滅して、お互い様で楽になりました。今はカッコよく言えばリスペクトっつーの?(心より)尊重している数名だけに、「あの方にはこれ」「この人にはこっち」と愉しみながら自己満足しております。
昭和の頃の習慣も簡素化し、年齢的に人間関係も断捨離したり断捨離されたりと。とくに冠婚葬祭などコロナ禍から激変してくれてありがたい。
けど、そうなると少々人恋しくもなるようで、30年前には止めてしまった年賀状を今再開してみようかな。などと考えております。  へへっ、たぶんやんないけどネ。


先週末は大混雑の『夜の池袋』で呑む。コロナ禍以降、こんな大混雑は無かったと思う。少し歩いて都電雑司ヶ谷の硯屋本店であります。多客の20~30代の中で、60代のオヤジと少々年下の美魔女姉妹でのささやかな宴でありました。お互いに今年一年もどーにか乗り切り、また明るい未来(老後)を目指す方向で結束を図るよーな宴会を。三時間ぐらい呑んだでしょうか、スパイシーなカレー饂飩で〆てお開きに。ボクからの手土産は一口坂さかぐちの『京にしき』で、姉妹たちからはビスキュイテリエ ブルトンヌの『シュトーレン』を頂戴つかまつり候。最後の急行に間に合いまして、1杯のビールと6杯の知多のハイボールでフラつくも、やっとこさ両手のつり革で川越まで立ちんぼうを。




2023年12月12日火曜日

HANN

落語家さんが「廓(くるわ)話は現代人では情景が浮かばないからやりづらい」って言っていた。たしかに赤線の廃止はボクが生まれる前年の昭和33年だもの、花柳界はあったけど遊里の情景は浮かびません。なんとなく思い描くのは、後々の邦画や時代劇での知識ぐらいかな。近所には旧赤線があったし、元芸者さんや元廓出身の女性はいましたけどね。まさかねぇ、聞くわけにもいかねぇし。

ここんとこ母の介護がありまして、一泊旅行さえ行くことは控えております。んで、夜が長い。ゆえに読書など。古書店で武原はんさんの書籍「のちの雪」を入手する。自伝的随筆ですので時代なりの苦行や理不尽を想像していましたが、前半は当時の花街での生活がファンタジーのように描かれております。装幀ははんさんのお着物からとか。



三十代後半から五年通った浅草の長唄のお師匠さんを思い出す。よく「はんさんとまり千代さんは別格だったのよ」って言っていた。まり千代さんは新橋花柳界の名妓の方、はんさんはもちろん武原はんさんですね。14歳で芸者になり、20歳まで大阪宗右衛門町の大店(おおだな)大和屋に。後にあの青山次郎の後妻となった女性(ひと)。軽々しく言わせて頂けば、この方の地唄舞こそ至宝であります。

    

2023年12月8日金曜日

Great Dane

またしてもノートPCに酒を呑ましてしまった。懲りずに三回目。酔って北枕で寝落ち、どうやら足でグラスを蹴ったらしい。目覚めたらPCがびしょびしょで、めんどくさいので修理より買い替えに。んで、空白の数日でした。


夜間飛行にて、滞在先のブエノスアイレスからイラストレーターD氏がご帰還。なんてね。やっと来年のカレンダーが進展いたしました。これから印刷に入ります。箕面市のYさまはじめ問い合わせをいただいていた方々、12月の最終週にはご贔屓様のお手元に届けられるかと。また少数限定でございます、完成次第お知らせいたしますので店頭でドーゾ。

2023年11月29日水曜日

Good shopping

久々に京都の方(♀)のブログを拝見したら、オーバーツーリズムのコトを書かれていた。大変なことになってるんだね。狂言師のインスタにもあの豆大福の店の大大大行列も写真で載せてあり、こりゃぁ、しばらくの間は京都行はダメですね。ホテル青龍も宿泊料がビックラ万円跳ね上がってるし、ああっ、恐ろしや。


東京だって日曜日は銀座も日本橋も比率は外国人が7割8割、孫とスニーカーを購入しに入った中央通りのオニツカなど、身動き取れぬ店内に日本人はボクらだけだもの。外国の方、この店に限らず皆複数箱お買い上げ。購入するにもスタッフはてんてこ舞いだし、順番待ちのボクらも頭上にヒョウタンツギですよ。


以前の陶器製を破壊してしまい、やっと探し当て携帯用茶筒を入手する。「もっと使い勝手の良い密閉性のある品にしたら」と言われたけど、まずは醸し出すそれらしい雰囲気が大切なもんで。100年前ぐらい経ってるバンホーテンココアの空き缶なんだけどね。旅先のホテル用意のティーバッグは味気ないので、せめて茶葉と小茶碗は持参がいつもの決め事です。





2023年11月23日木曜日

Old Koransha



年齢(とし)のせいかね?最近は外呑みがしんどい。そんなら川越で呑めば好いのだが、商売をやっていると厄介なことも多くてね、地元呑みはここ20年は一切やめている。ゆえに江戸呑みは人との距離感があって大変よろしい。年内にあと数度の予定も入ってはいるんだけど、愉しみなんだけどね、でもやっぱり肉体はしんど。歳は取りたく無ェもんだ。
んで、自宅の書斎BARの充実に愉しみを見つけてる。先週も友人が呑みに来て二人でボトル一本半、数十年ぶりに二日酔いになりました。

骨董商にオールド香蘭社の蘭用外鉢があったので購入。小ぶりのワインクーラーか大き目のアイスペール転用で好い感じと。ネットでトングとマドラーのスタンドも購入して完璧。
仕事がら製氷機はありますが、氷は『中央冷凍産業』から取り寄せてます。水は自宅の深井戸水を。



2023年11月20日月曜日

Toyosu


誕生から成人までの二十年、成人から親となる四十年、そしてその子供に孫が誕生する六十年、時の流れの順番にて祖父となりました。これからの二十年、あたしゃどーなっちゃうのでしょう。すでに節々が痛ぅ御座います。

最晩秋、娘や孫と豊洲で散歩を。

2023年11月12日日曜日

Tsuki ga ochiru

先週のこと、二十数年お取引のあったレストラングループとの取引が終了した。数日前、自己破産手続きの案内が弁護士から届き、寝耳に水なボクは「エッ?」と何が何だか驚きで。だって、その日は彼らの新店の開店予定日でしたから。今年に入っても東京駅のミッドタウン八重洲に新店舗をオープンさせ、グループ内では一番の取引量だったし、浅草の店もコンスタントに人気店だったはず。

そんなこととは露知らずでした。二十数年前に夫婦で挨拶に来てくださった経営者クン(確かボクより5歳下)が脳裏に浮かんでねぇ。恵比寿や中目黒に多店舗展開していた人気店から独立し、2004年に渋谷・南平台(神泉)の交差点にカップ酒と立ち飲みをブームにした店を立ち上げ、その後は次々と人気店をプロデュースしていたけれど。奥さまも酒のスペシャリストとしてdanntyuなどの紙面でお見掛けしてましたし。
知る由も無いが、長引いたコロナ禍が影響したのでしょうか?残念無念でございます。
長い期間のお取引、本当にありがとうございました。

そんな日の閉店間際に「今度、横浜の日吉で飲食店を開きます・・・・・・」と若い男女が訪ね来てくれてねぇ。
何もこんな日に、と気持ちは複雑。心中で中島みゆきが聴こえます、よーな。

♬めぐるーよ めぐるーよ 時代は・・・



2023年11月7日火曜日

Tōkyō Monogatari

ヤフオクにて、京都の古道具商から出品されていた電笠数種からこれをセレクトする。この冬、わが家の書斎への階段の照明として好いかなと。乳白硝子に幾何学模様に編んだ竹細工を組み合わせた電笠で、劣化も無く状態がよろしい。たぶん戦前~昭和20年代頃の製品かな。小津安二郎監督の一場面にありそうな。¥1,400で落札の幸運により本日遠来。

静かな冬になりそうです。




2023年11月5日日曜日

Journey of the heart

さて、来年は困ったこととなった。二十数年間お世話になってる大豆農家(秋田)さんから連絡があり、今年は秘伝種の緑大豆がほぼ全滅とのこと。なんてぇこったい、大豊作で半年分は余計に収穫量がある年があれば、天候次第でこんな悲劇的な年もある。さてさてどういたしましょう、他府県他品種で続けるか、それとも一年弱の間欠品とするか。除草剤さえ使わず夏の炎天下でも手作業で育てた大豆は、他に代わりの無い農家・大越昇氏による作品(大豆)なのであります。確かなトレサビリティと長いお付き合いの上での信頼関係、昨今の大豆の流通に置いては稀有なことなんだけどね。秩父の山に降った雨が、地下水脈で百年から潜り湧き出る我が深井戸水(鑿泉業者談)と大豆との出会い、ひとつの物語なのだが。

径三寸の蛇口から噴き出す深井戸水、必要な方がいらっしゃいましたら差し上げます。茶道関係者や和食料理店、存在を知ってるご近所さんだけでなく、どちらさんでもどうぞ。ペットボトルか薬缶でもお持ちください、BML水質検査済の良質な軟水です。日々これで珈琲や出汁引きや水割りを、上級者的日本人の心の贅沢でございます。


先日、NHKで「TULIP 50周年記念ツアーファイナル 福岡 」を観て、中学生の頃に『リブ ヤング』(フジTV)での初『心の旅』を思い出しました。あれから半世紀後の『心の旅』に、己の半世紀も重ねてしまいましてねぇ。ボクのたいした心の旅(半世紀)でもないのに、アンコールでの姫野クンの涙にこっちまでもらい泣きでございました。
フっと思い出し、チューリップ初期のベーシスト吉田彰氏(写真の中央で座ってるお鬚さん)による『よしだ屋ブレンド』を北九州から取り寄せる。『心の旅』以後に脱退し、長いこと乃木坂で喫茶店を経営してましたが、今は帰郷されたようで。
御菓子は浅草『千茶』製を。







2023年10月30日月曜日

Ila Formosa

次女にとっての義父、義母、義兄、伯母さんらが台湾から遠来。
ベジタリアンの女性陣は次女が案内して東京ステーションホテルの対応店に。男衆は江東区福住のみかわ是山居で天婦羅を食うことと。早乙女さん、お久しぶりで。



ここ数年のコロナ禍により顔合わせも結婚式もあげられず、ご両親様とお会いするのもこの日が初めてです。
ウヰスキー好きのボクに数種の『KAVALAN』と、申し訳ないほどの土産をくださった。言葉は通じなくても気遣いが伝わりありがたい。

こちらこそ、「太感謝你們了」と。


そして今宵、つまみは京都の割烹『ふきあげ』さんからいただいた『ミディ・アプレミディ』のタルトなぞ。

独り、書斎BARにて。





2023年10月16日月曜日

Everyday life

さすがに91歳の母、なんだかトンチンカンな言動も多くなり、「私の通帳と印鑑とお金を返してちょうだい」と早朝からボクを泥棒呼ばわり。「オラ知らねぇよ」と説明しても通じない。後々、自分で仕舞った場所にあったとのこと。忘れちゃったんだね。日々、こんなことの連続でございますで。
ああっ、ボクのこんな旅路はいつまで続くのだろーか、一時でも解放されテェ。

この夏に購入したガラス器ですが、日の目を見る事も無くお蔵入りになりました。上記のあられピッチャーは大正時代から昭和初期の製品で、金属製の蓋も完璧なオリジナルデッドストックです。ただし時代背景を考えれば致し方なしなのだが、黄色の発色は重金属のカドミウムです。それに蓋裏の開閉の重りは、なっ、なんと大きな鉛の塊ときてるのね。レア物としてアンティーク和ガラスの図録にもありますので購入いたしました。が、やっぱり実用は止めておきましょう。
オパールセントの氷コップには意味は無く、ただ登場機会がありませんでした。




2023年10月15日日曜日

Hanayagi world




戦前の芸者さんや半玉さんの絵葉書を蒐集しとります。上記3枚は京都で、下記はお江戸でごじゃる。
江戸と京都では、芸者と芸妓、半玉と舞妓で似て非なり。同系の瓜実顔も花顔もやはりどこか違うんだな。専門ではありませんのでいい加減なことを言いますが、モノクロからでも分かる着物と髷の印象の違い。表情含め京は上品で落ち着いた華やかさがあり、江戸は少々エッジの効いた粋なクールビューティーさがあるような。

湯島天神の女坂を下るとき、『湯島の白梅』が口をつく年齢になっちまいました。






2023年10月7日土曜日

Sencha

今年も10月4日がお出でになり、また歳を重ねる羽目に。やばいな64歳、肉体と精神の老化が止まらない。ひとまず湘南美容外科で目の下3脂肪でも取って来ませうかね。マジ考えております。



最近、汲み出し茶碗を新調したのね。茶器選びは完璧に江戸趣味に徹しています。親戚筋の小母さんに新橋芸者あがりの女性がいて、昭和30年代には銀座一丁目で日本料理店【田川】を営んでいました。帳場には長火鉢があり、鴨井にはいく棹 の三味線が下がっておりました。それが原風景なのでしょうかね、江戸趣味の男前の室礼が今も刻まれているんだよなぁ。小母さん、健在なら130歳を超えている。
ところがあの江戸趣味を意識すると、不思議と汲み出し茶碗は京焼・清水焼なんだよね。皿や鉢、酒器は旅館や会席料理の器ってイメージなのだが、シンプルな汲み出しや湯呑みの磁器はいやいやどーして好いのだよ。


小母さんが【田川】を営んでいた1960年の銀座。




2023年10月4日水曜日

Semegiai

開店時間に合わせて正面玄関から突入しても、なぜかいつも先頭から15番目がいいところ。先日の日曜日はS君とB1の地下鉄通路口から攻めてみた。それが大正解でS君は先頭から4番目、ボクは小さいジイさん(たぶん同世代)の走路妨害に会いながらも、腰元走りで無事6番目で行列に。下手こいて15番目ぐらいですと焼き菓子など売り切れてしまいますし、接客は2人づつの同時進行ですので時間が掛かっていけません。なにより好位置にならねば商品選択の余地が無くなりますので。おかげさんで田舎風焼き菓子とマロングラッセと好物のパールドール(ケーク)、それと知人にピレネー(バアムクーヘン)の発送手配も済ませて無事完了と。本店も混んでるし、それに遠いもんね。基本、行列とか長期にわたる予約販売など大の苦手、でもココでは並んでしまうのだな。ちなみにピレネー(バアムクーヘン)の着日は半月先で、これがギフトシーズンですと3~4ヵ月待ちとか。

日本橋高島屋のオーボンヴュータンでの話です。



2023年10月1日日曜日

October

だいぶ以前、手入れがめんどくさくなり譲ってしまったエスプレッソマシンですが、また今欲しくてウズウズと心が騒ぐ。現在はサイフォンとドリップで愉しんでいるのだが、手間はどれでも同じなんだよね。だれか新品でくんないかな、できればデロンギでネ。
ってなことで、旨いコーヒー豆を仕入れに清澄白河まで友人Sと出向く。【KOFFEE MAMEYAーKakeruー】と毎度の【ARiSE】に。Kakeruの客は日本人は皆無で、欧米8割チャイニーズ2割ってな様相を。ARiSEは気のいい店主の魅力故、いつも地元の老いも若きも最先端も普通の人も外国人も、ってな感じです。


またデッドストックの昭和初期のC&Sを入手したので、さっそくJakartaを注ぐ。



露地物の葡萄、ナイアガラ種がそろそろ季節の終わりを教えてくれる。遠い日の記憶の味。