2024年7月26日金曜日

Byakugun


豆腐を遊べ。目黒区の日本料理店のご注文により、マメ科のバタフライピー色素によるきぬごし豆腐です。名は『白群』であります。上部より円にスライスして摺り流しの浮き身となるらしい。高濃度豆乳+中沢乳業のクレームドゥーブル+粗製海水塩化マグネシウム(にがり)の後加熱方式であります。ちなみに当店は全商品コーティング(乳化)にがりは使用しておりません。
よろしかったら、20ロットからご注文をお受けいたしております。


だいぶ以前、雑誌・クロワッサンで食のギャラリー612主催のたなかれいこさんが提唱していた冷奴がボクの晩酌の定番であります。
「畑のキャビア」とは貧乏くっせーな、などとそれまでは考えておりました。
豆腐とトンブリとおかかと香味野菜であります。トンブリは味覚を邪魔をする風味も無く、なのに口中での食感は楽しい。出汁はジュレで。

2024年7月19日金曜日

Dadaïsme

豆腐屋ゆえに分かるコト。これから夏本番ですが、ほんの少し夜明けが遅くなってきました。

ソフビ製が年月で劣化してしまい、ネットで見っけたデッドストック(そんなに古くは無い)の美品に招来していただきました。9歳の時(1968年)に白黒TVのウルトラマンで出会い、それ以来の愛するダダさまであります。ウルトラQでのケムール人とこのダダさまが、ボクにはデザイン的に壺であります。





昔に比べ家呑みが多くなり、こんな感じの机上の友との会話を愉しんでます。一方的ではありますがね。

2024年7月17日水曜日

Inori

他人(ひと)の街の祭りに、カミさんと数年ブリに。ちょうど京都の絶する暑さの谷間でありました。八坂さんでお参りを済ませ、粽を数点求め、函谷鉾に参加している知人を探し、孫たちに土産を選び、お上りさん丸出しのスマホ(地図)片手の徘徊初老夫婦でございます。


晩は鮎尽くしに酔い(写真無)、帰路前は数度伺ったことのあるトラディショナルな割烹へ。カミさんと二階の座敷に通される。微かに聴(?)こえる隣室客の京言葉以外無音です。骨董の器も現代陶器も上手のモノで、箸キズひとつありません。(料理写真はほんの一部)

落ち着くなぁ、帰る前に精神をリセット。





昨今多い(店に)迎合しなければならぬ料理店ではなく、ここはお客さまに静かに寄り添ってくださいます。店主の御挨拶やサーヴィスの女子さんにも、こちらこそ感謝でありました。現金払いのボクに、帰ってきた釣り銭は新紙幣のピン札であります。すっげぇ。


2024年6月30日日曜日

Summer gift

毎月の赤坂豊川稲荷詣での後は、お世話になっている方々にお中元の手配を日本橋高島屋から銀座松屋まで。とくに関西の方に喜ばれますので、ココには開店50分前に並ぶこととする。

お見事、先頭でございます。
動画を見ながら待つこと50分、開店時には後ろに60~70人は並んでいるのであります。

『』

開店と同時に一人ずつ対応に入られた。二番手以降の強烈な視線の中で、無事に発送用の『フランス田舎菓子詰め合わせ 大缶』2缶と、自宅用ケークの『パールドール』と『パラディ』各ワンホールずつ購入する。

なんだけど、同時にその3アイテムすべてに「本日は完売となりました」の札が置かれてしまいました。

ギフトシーズンとは言え、たったこれだけ買っただけなんだぜ。二番手以降の視線は無視してそそくさと逃げる。
すっげーなオーヴォンビュータン。デパ地下でありながら、夜まで店員さんはお断りとお詫びに徹するワケよ。



2024年6月26日水曜日

To Rakuhoku

同業者のYくんと神保町で鮨食いであります。銀座経由でも予定より早く現着し、神保町だもの、古本屋で時間潰しを。古書はアマゾンで購入する方が劣化の程度が選べるし、モノによっては値段も古書店の数分の一で済む。だけどね、古書店巡りは記憶から消えていた本が見つかる面白さもあります。懐かしい安井かずみさんの著書にするか悩んで、松山猛さんの「少年Mのイムジン河」をお買い上げ。


20分もあれば読めてしまう本でありますが、ボクの一世代前の時代背景が絵本のように描かれております。著者の母堂さまが働いていた関係で、ボクの知人の割烹店も書かれているのも自分的には愉し。著者と同世代の割烹店の主曰く「Mはいつもボクの服を勝手に持ち出しては着てたんだよ」と。今は真逆体型の二人もおしゃれの源流は一緒なんだね。古き良き時代の選ばれし不良たち。

この本の舞台は京都であります。介護生活中は遠出は控えてきましたが、母が骨折で入院中にカミさんと「一泊ででも京都へ行くか」と予約しました。少々の罪悪感もございますが、まぁーね、今年の夏は一度きりですから。暑い京都に備えて、今シーズンは“Panama Montecristi Optimo”をこーた。






2024年6月21日金曜日

Twilight

母が骨折で入院して三か月、91歳でも面倒を見てくださる病院に感謝であります。けっこうな高齢者にもなれば医療もシビアなもので、なかなか簡単には見てはいただけません。
母で知る自分の未来かな。

母の友人知人もほとんどの方が鬼籍に入られましたが、早かった人は40代、ご近所の友人も皆亡くなられてから20~30年過ぎました。長生きはめでたいコトかと言えばそうでもない。
残されるコトは孤独との戦いでもあります。それも母に教えてもらいました。

入院中は少し息抜きができます。
生きてるうち(元気なうち)に愉しまなきゃね。

んで、久々のボトラーズ「サマローリ」のアーデニッスルを。ブレンデッドですから安心価格でございます。サマローリにハズレ無し。


街の時計店が皆廃業されてしまい、昨今主流の新形態修理専門工房にお願いをしましたら、風防交換とオーバーホールで絶句値段でありました。致し方なしですがね。これは20年前のウォッチですが、アンティークウォッチは確実に本体の購入時値段より高くなっちまいます。




2024年6月16日日曜日

INVER HOUSE GREEN PLAID

サラリーマンだった友人たちも定年を迎え、ほとんどは65歳までの嘱託であります。自営業の知人たちも子供たちに委ねたり廃業を選んだりと、向かう先が悠々自適なご隠居さんとはチトと羨ましい限り。ボクはまだとーぶん豆腐屋稼業でしょうかね?節々痛し。

ここんとこ、ウヰスキーの値段も高止まりのままであります。以前のように呑んでみたいボトラーズや醸造所のニューリリースも無いし、あっても値段で買い(え)ません。普段呑みで落ち着いたのが、アードベッグTENとボウモア12ってとこかな。あーあ、一週間前に購入したやつも残量少なくなりまして、また成城石井まで行かねばなりませぬ。


1970年代、ウヰスキーの味も分からず呑んでました。サントリーオールドや角なら上上で、せいぜいサントリーホワイトかニッカのブラック-50だった。たまーに背伸びしてのロンドンパブならコレなんか。当時は舶来高級スコッチのINVER HOUSE GREEN PLAIDなのであります。当時の高級品もオークションで¥3,300なりぃ(ちなみに現行品なら¥1,000前後)。輸入代理店は廣屋(現・国分)で、ラベルは美品で目減りも無しの43度(現行品は40度)であります。キーモルトも今は存在しない蒸留所が数か所あります。
あれからそれなりに場数は踏んでまいりました。あらためて70年代の「soft as a kiss」を愉しんでみます。





UNION BEER

先日は湯島に駐車したのだけど、いやいや人間の欲望に時間帯は関係なく、午前中から風俗店は営業してるんだね。オジさんはおったまげです。

手押し三輪車で移動させてる孫にキャッチの風俗嬢たちも手を振ってくださって、なんだか微笑ましい光景にボクもペコリとご挨拶。3m先行くカミさんや長女の視線を意識しながらだけどね。
昭和の頃のお姐さん方は、スリットのチャイナ服やロンタイにヘップサンダルが営業服だったような。それが今やツインテールのアイドル系やゴスロリで、ベビートゥ靴にカラコンでブライス風なんだもの。流行りは時代時代で変化するのだろーが、お色気とゴスロリが結びつかない昭和の染み付いたボクにはよくわかりません。



最近オークションで見っけ購入。戦前のユニオンビール(⼤正11年・1922~昭和18年・1943)のグラス未使用6個です。薄手ヘロヘロなうすはりグラスで、中々な古拙な作行です。ビールを呑むのは一口グラスはあんまり性には合いませぬ、これは氷温日本酒でやるコップ酒用に。



2024年6月9日日曜日

Inase

長い期間フィリピンで暮らしていた長女に誘われて上野公園のフィリピンフェスに出かける。
終始、孫の世話をおうせつかわりあっちこちに。湯島に駐車したので、そのまま鳥越祭も数年ぶりの見物に。ちょうど昼時故に神輿を下ろしている町内ばかりで、たまたま運よく小島町東に。本社神輿の千貫神輿ほどの迫力にはほど遠いが、町内神輿は町内なりの和気あいあいも捨てがたい。孫は少しビビッてましたが。
昔、半纏を用意していただいてた菅原家にご挨拶をして、おかず横丁でこうなごや葉唐辛子の佃煮、郡司味噌屋でもろもろ購入し帰路につく。

通りすがりに麻混着物の女将に息をのむ、ついついお稲荷さんを四折購入した。
水無月も縁起が良いわいなぁ。

2024年6月8日土曜日

Seishun

日テレポシュレで(他社のだけど)見て、「コレ欲しい」とヤマダ電機に走る。パナソニックのジェットウォッシャー(水流歯ブラシ)は実に気持ちが良い。水流だから強くても歯茎にキズはつかないし。しかし差し歯がとれた。ジェット水流恐るべし。ただ今オレ、丹古母 鬼馬二。

週末であります。

現存しない蒲田工場製のショットグラスを入手。リーフレットの旧仮名づかいから、戦前~戦中に製作された硝子器かと。シール付きの未使用品であります。さすがカガミクリスタル、ハンドカットは光を通すとプリズムのような輝きをいたします。物語のあるグラスは、酔うだけではなく掌でも愉しめます。まだ一日仕事が残ってますが、ダラダラ呑んでしまう金曜日の宵。





2024年6月3日月曜日

Taitōku

昔の魚臭さとは違い、国際化したアメ横は独特の匂いがするねぇ。郷愁を感じたければ『吉池』にどーぞ。

眼鏡を誂えに御徒町摩利支天裏の『白山眼鏡』に。今回は70年代後半のキサナドゥ風樹脂製ティアドロップ型に。(手前のカウンター上の大き目のやつ)ベルボトムとのコーディネートにはコレでしょ。まぁね、イケてるつもりでも遠近両用レンズのジィさま仕様でございます。

時間を食ってしまいましたが、そのまま『ぽん多 本家』まで移動して昼食を。定番のポークソテーにキスフライを半分だけオーダーし、赤出汁と白米と漬物を。何を食しても美味しいが、白米のなんと旨いことか。うっかりオゼンピック注射を打ち忘れてきてしまいまして、血糖値が爆上がりせぬようにゆっくりカムカムで。

帰路は浅草経由で『ほていや』に。ウイスキー用に塩豆とビール(PSB)用に青エンドウを。





2024年5月28日火曜日

Shokiharai

新築の長女宅に燕が巣作りを。最初は困り顔だった長女も、皆々から「それは吉兆ですよ」と教えられてまんざらでも。吉祥とは嬉しいねぇ、家族皆に幸あれ。

この季節は新物のらっきょうも出回り、自分で塩と醸造酢で漬けております。泉州から水ナスも届き、指で割き溶き辛子を流す。早速(ちと早いが)暑気払いといたしましょう。 



ボクの秘蔵っ子(コレクション)、お供は明治時代の綺麗所(至上の芸者さま)でいかがでしょうか。三人目の萬龍さまはWikipedia有り。





2024年5月25日土曜日

Gentleman



来るはずも無い人が遠来する。京都出町の割烹『西角』の親方夫妻がわざわざ店に。せめて連絡ぐらい頂きたかった。なにしろ汗だくの肉体労働の身、恥ずかしいやらカッコ悪いやら。まぁね、親方からすれば手を止めさせないようにとの配慮でしょうが。その上、お心遣いまでありがとうございます。ボクにとってはハードル高き『御倉屋』さんの菓子と『西角』謹製ちりめん山椒まで。嬉しい福を頂戴いたしました。

六十代に入ってから、ボクの判断基準は「料理は料理人の風貌(かお)で食う」であります。若かろうが年季が入っていようが二枚目だろうが三枚目だろうが、「この主はぜったい旨い物を食わせる人」は面差しで分かります。大宅荘一氏の名言、「漢の顔は履歴書」はホント。あっ、親方は二の線ですよ。

京割烹でありながら、呑むごとにホワっとビストロにいるような錯覚を起こすのはこの店ならでは。


2024年5月24日金曜日

Hana matsur

書斎BARのカウンターを拭きながら、うっかりテレビを落下させてしまい液晶が回復不能に。購入して一年経ってたっけ?トホホ・・・



香港経由で高雄から次女が帰国して、「パパ向けなレトロな香水を買って来たよ」と台湾土産をくれた。レトロ過ぎて、かの地の老人もつけないほどの品らしいが。日本で例えるなら、丹頂チックとか柳屋ポマード的な扱いでしょうか。

お釈迦様の生誕に、天から降り注いた甘露水のごとき甘い。     
中毒性ありで、日に一回は鼻腔に近づけております。昭和30年代の残像を思い起こします。

2024年5月18日土曜日

Bonbon Tokei

マンガや小説を読んで読めないこともないけど、目で活字や絵を追うのが苦手かな。映像ならOK。リズムには自然に反応するけれど、フォーメーションダンスなどの振りを覚えられない、っつーか興味が湧かない。次女に「それって発達障害のひとつだよ」と指摘され、自分でも幼少期から思い当たることがドーンとあったことに笑ってしまった。困ったことは、人でも趣味でも興味があるか無いかで対応がまったく違ってしまいます。

でも64歳、面白おかしく生きてます。

壁掛けの花入れを骨董屋から入手する。文明開化の象徴、明治時代の八角時計を模した磁器製であります。たぶん明治末期~大正時代の頃に販売されていた花器であります。中は空洞で上部に花を挿す部分がありますが、ボクは床の間の和紙貼りの漆喰壁にさげてみました。大層な掛け軸より小品ながら存在感有り。
(高さ17.5cm.時計文字盤左右11.5cm.厚み3cm)

これからも自分だけの精神世界で生きてまいります、へへへ。







2024年5月15日水曜日

Overtourism


孫のお宮参りで氏神様へ。神社の駐車場使用は婚礼客オンリィでしたので、神社サイドのタイムズが空いていましたのでそこに駐車することに。「ラッキー!」と喜んだのも一瞬で、フと価格表板を見上げたら、上限なしで30分1,000円じゃねぇーの。銀座より、あの悪名高き秋葉原より高(たけぇー)のなんの、ダッシュで脱出したわ。

オッタマゲ。 

いつもは取りに来ていただいてますが、その日は諸事情で路地中にあるお得意様の店まで配達を。川越も観光地になりまして常に大混雑、路駐はマズいのでタイムズに。配達自体はものの5分で終了しましたが、駐車料金は500円なりぃ。コレでは商売にならないぞ。

需要と供給ではあるが、なんだかなぁ。

2024年5月12日日曜日

Edo

江戸の疾風はじゅうぶん夏であります。来週の浅草は三社祭ですし、両国では大相撲夏場所も初日を迎えました。
もうすぐ新橋も『東をどり』であります。時を遡り、まり千代さんを観に行きましょうか。呉服商や割烹、BARの扉にも新橋花柳界による『東をどり』の貼出しがあります。江戸らしいねぇ、粋じゃないの。

銀座から新橋に向かい、ちょうど『維新號』の裏手の『鮨こばやし』にカミさんと伺う。
銀座の『鮨 太一』から修業に入り、あの『銀座 小十』がパリで開業した鮨店は立ち上げから関わり、帰国後に新橋『しみづ』で仕上げとなりました。そして今から一年数か月前に独立と。
仕事も見た目も性格も、清潔感のある漢です。





やばーい、夕餉も鮨を四谷『八竹』に手配してあったんだ。鯖と小肌の二折を。