2020年7月30日木曜日

Old pine tree

季節を忘れて数か月、夏祭りもいろんな季節のイベントも中止になり、
外出もしないので身繕いもテキトーで済まして。

ヤバイっす。

行く先の無い『入谷の朝顔市』の朝顔を(通販で購入し)店先に置いたら、
お客さまの反応が嬉しいぐらいありました。
鉢植えの朝顔の前にたたずんで、皆穏やかに笑顔で喜んでくれるのね。

どこか皆、コロナと終わらぬ曇天で心がヒリヒリしてるのかな。




友人の彦十女史から老松の『夏柑糖』を頂戴した。ありがてぇ.......
カミさん、大喜びで60cmぐらい飛び上がる。




2020年7月26日日曜日

Social distance



倅さんの料理人・立原 潮氏の著書で、父・立原 正秋氏の器と酒の肴の料理本を買ったことがあるのね。確かその中に「イカのタバスコあえ」があり、細造りのイカをタバスコであえただけの料理なんだけどね、さっき作ってみたら意外に旨い。タバスコの塩分も好い塩梅で辛みも和らいてる。ボクはグリーンの方のタバスコで作りました。

新宿伊勢丹に白イカを探しに行ったら、少量のイカ刺ですんげぇ高いのなんの。『ぽん多 本家』に昼食に行くつもりだったので、上野の『吉池』でお手頃を購入。
余談だけど、新宿伊勢丹のソーシャルディスタンスはスッゲぇな。日本橋や銀座の百貨店もかなわんぞ。あとコスメティック売り場のビューティーアドバイザーのクオリティはさすが。とくにディオール鳥肌モン。

今月2度目の『ぽん多 本家』。
大倉陶園の皿に抱かれたポークソテーはもちろん、飯も赤だしも漬物も旨い。
最近、娘もカミさんも父親になった豆助も遊んでくれない。
だから独りで鮨もトンカツも食いに行く。


2020年7月24日金曜日

C&S

ボクが子供の頃、親戚に粋でモダンなおばさんがいましてね、
銀座2丁目(現在は紳士服の青山)で「田川」と言う名の料理屋を経営してました。
九段南にあった自宅にたまーに遊びに行ったけど、壁の絵画からキャンディ入れまでもお洒落でねぇ、あれがボクの原風景かな。

粋でモダンなおばさんは元芸者さん。今は稲荷町で眠ってます。




よけいな買い物でモノを増やさないように、最近は骨董屋も古道具屋もオークションものぞかないようにしてたんだけどね........

分かっちゃいるけどやめられない。

また増えた。
1930年代のアールデコデザインのC&Sの復刻品なのね。
ただし復刻されたのが1970年代だから、それでも半世紀近く前のノリタケ製品です。
嬉しいことにボーンチャイナだぜぃ、1930年代の白磁製オリジナルより透光性に優れクリーミィーで美しい白でございます。デッドストックの完品よん。
ヤフオクで、マジ信じられん値段です。

1930年代のオールド香蘭社にいつもの好物を。
蔵前のマドレーヌとともに。
生活の中でボクらしい「用の美」に囲まれていたいのだ。


2020年7月21日火曜日

Wakazō



いつの時代もガンバル若造くんは見ていて気持ちが良い。まだ板場に立って浅いらしく、一仕事ごとに先輩に視線を送り確認を。話を振ると、それでも十年選手とのこと。「私は不器用ですから、勉強することがまだまだいっぱいあります」なんて殊勝なことを言う。確かに鮨の立ち姿は親方には及ばないけど、じゅうぶん美味しくいただきました。
わが家の娘と同じ世代たちがここにいる。下っ端だけど、花の銀座で生きている。かっこいいぞ。



Carbonic acid




やはり夏のマスク着用は暑いですねぇ。
マスクを取ると、いつもの夏と肌の質感が違ったような気もします。
だれか早く特効薬を製造してくれぇ,,,,,,

ここんとこの湿気と暑さで疲れます。
涼を求めて、ついついペットボトル飲料を飲んでしまいます。
還暦は還暦なりの体力でございますねぇ。早く来い来い、夏休み。

わが家の器は長持ちしてくれます。この器たちもアンティークショップで入手してからすでに20年近く経ちましたが、ひとつも割れることもなくこのとおり。
明治末期~大正時代のコースター(六客)と戦前の切子コップ(五個)が、定番の夏の来客用サイダーコップです。ただし上客用ね。友人などには絶対使用しません。見た目にも涼し気で好いでしょう。

2020年7月18日土曜日

Transparent

キンキーブーツを観てぶっ飛んだし、
JUJUさんとのNHKも毎回楽しませてもらってた。
衝撃ですねぇ、あんな好青年が。



香合は数点持てど、いちばん登場回数が多いガラス製のヤツ。戦前の『由良椿ポマード』の容器ですね。まぁね、勝手に香合に見立てたモノです。
子供の頃からガラクタ小物に偏愛をしてましてね、そんなモンを掌で遊びながら生活の中で活かすこと、へへ、最高のエクスタしぃなのだ。
写真はボクの中で至高の存在の陶芸家、『八木一夫』氏の作品集に乗せて愉しむ、の図。

以前も同内容で書いたけど、インスタ用にリメイクで。
すんまそん。

2020年7月15日水曜日

Incense

去年の11月にわが父が永逝いたしまして、
きっと容量以上の線香の煙を吸い過ぎてしまったのでしょう、
あれほど日々の生活の中で愉しんでいた香を焚くことが無くなりました。
香は店を開ける30分前の儀式(ルーティン)だったし、
場面場面の仕切りで日に数度火をつけたものですがね。
ところがここんとこの長雨による湿気に、精神がどよーんと澱み気味です。
久しぶりに焚いてみました。スティックですが「正覚」を一本。
やっぱり伽羅は好いもんです。(普段は沈香)
同じ部屋でも離した対角ぐらいがちょうどいい。





2020年7月12日日曜日

Blue universe

今までにない菓子、錦玉羹の棹物「空ノムコウ」を見つけたので茶を点てる。前田 正博・作の茶碗を棚奥から引っ張り出します。本日はバーミックス茶道ではなく、ちゃんと茶筅でやりましたよ。亀廣永の「したたり」ほど甘くなく、今は廃業された加賀市大聖寺町にあった福文さんの「たまゆらの煌めき」に近い味かな。それにしても美しいグラデーションブルーであります。創作系和菓子の類、下手すると安っぽく終わることが多いけど、これは好い。若い世代の和菓子へのイマジネイションの広がりに、ただただ感嘆するしかありません。






Che Sarà

チキン野郎ゆえに今だ密になる電車には乗りません。
どこへ行くのも車です。
だから一週間前に出かけた「神保町 はる駒」さんも上野の「ぽん多本家」もノンアルコールビールで過ごしました。
本日お伺いした「新橋 しみづ」くんの店でもノンアルで。
このボクがアルコール無しで食事をするなど、以前はあり得ないことだった。
酒は美味い料理があってこそ、美味い料理は酒があってこそ完結したものなのになぁ。
解除後は「100人超えた」「200人超えた」と増え続けるコロナだけど、
誰かの咳で緊張してしまう食事はもう終わりたい。

木曜日の夜に次女と地元の商店街を散歩したのだけど、
大袈裟ではなく夜の7時でお客がどの店も皆無なのね。
居酒屋も焼き鳥店もインド料理店も,,,,,,,,,また自粛などにならなきゃよいが。
これからは、長い間お世話になってるお得意様の飲食店だけでも行くつもりです。

帰宅後は食事と一緒に酒を呑む。安酒と笑うことなかれ。
昨今の着飾った味や風味の酒よりも、
先日の「スキー正宗」やコレのようなシンプルで実直な酒が好いんだ。
昔のままのレトロなラベルの日本酒ほど、そっち系が残ってます。
酒器は作・鈴木三成の大き目の青磁なのね。


肴は四谷「八竹」の大阪鮓で。


昼に新橋で江戸前食って悶絶し、
帰路に四谷で上方鮓の甘いやつを。

2020年7月8日水曜日

Somin Shōrai






今年も京都より祇園さんの粽が送られてきました。長刀鉾と菊水鉾のふたつです。祇園祭も中止なのに、ホントありがたいねぇ。 店の室礼も夏真っ盛りに。毎夏登場の助六の風鈴と入谷の朝顔市(今年は中止)に並ぶはずだった鉢植えを。今年は何もかもが中止になり、自分の中の歳時記が停止状態ですからね、困ったモンです。ふと我に返り、自分から考えないと季節を忘れそうです。二十四節気は「小暑」を迎えました。

2020年7月6日月曜日

This sunday

どーしてもトンカツが食べたくなり、独りで御徒町の『ぽん多本家』に出向く。東上野に車を捨てて、開店40分前に現着完了。いつも11時の開店時は行列だからね、今日は一巡目になるように首都高ブっ飛ばし、おかげさんで一番に。雨の中をあの重厚な扉の前で待っていると、ありゃ優しい、10分前に開けてくださった。



あれほどトンカツと心で誓っておきながらメニューを見ての心変わり、ポークソテーに変更した。厨房が丸見えのカウンター席で、仕事を眺めながらノンアルを。それにしてもここの3人、品のある歌舞伎役者のような佇まいであります。ほどなくして料理が運ばれて、待ってはくれぬ胃の腑のせいで10分でたいらげた。


食後は銀座千疋屋でマスクメロンパフェを舐める。






2020年7月5日日曜日

Shōgayaki

ここんとこお出でになる旧知の常連さん、皆の太り方にコッチが驚いてしまいます。
悪いことは言わない、もっと節制しなはれ。
コロナ太りとは言え、目に見えてプックリ美味しそうに。
生姜焼きにして食べちまいますよ。

今夜のBAR宗愚(自宅書斎)です。



明日の段取りを考えないで済む土曜日はホっとします。
シニフィアン シニフィエのバゲットにオーヴォンビュータンのフランクで、
ボトラーズはサマローリ、モルトは超マイナーなブレイヴァル蒸留所ってな晩酌で。

2020年7月2日木曜日

Jimbocho



コロナ騒動で外食をしなくなって数か月、桜花もまだ咲かぬ頃から自宅飯に。
我慢と言うより、それはそれで食材探しから愉しめて良かったのですが。

ただねぇ、ずっと気になってたことは、神保町の鮨店『はる駒』さんを予約しておきながら、コロナ自粛が始まりキャンセルしたまま数か月経ってしまったこと。
先週の土曜日にやっと再会を。年に数度の客だけど、ボクにとってここはネクタイを緩めることが出来る場所なのね。(ネクタイなどしたことないが)
鮨の前に少し切ってもらう。しょっぱなは蛸で、続いて塩蒸し(鮑)やら鰈やら。
おぅ、ネタの香りが立ってます。
いつもの木札を左から二貫ずつ食いは、大切なお連れ様の手前自重して少し気取るボク。
縞鯵好いねぇ,,,,,,

親方と女将と客との距離感が、大人の店の証だね。

ああ旨い。

写真NGだけが玉にキズ。(まっ、いいか)