いろいろと新豆は入荷しておりますが、ボク自身「お米とは違い、新豆イコール美味い豆腐ではない」との考えでありまして、徹底した管理の低温倉庫でお眠りいただき、夏を越えてから目覚めていただこうかと思っております。
それがですね、「どうしても新豆のお豆腐を食してみたい」とのご要望がありましたので(なぜか関西人に多い)、三月初旬からから永田農法の青大豆(秘伝種)の製品だけですが、2週間だけ製造いたします。秘伝大豆は晩生種で除草剤も使用しておりません。豆乳、絹ごし、織部豆腐(翠薫香)、おぼろ豆腐・ざる豆腐(なごり雪・大小)であります。もし御興味がございましたら、どうぞお持ちしております。
豆乳の利用法。
淡い鰹出汁で牡蠣を煮すぎない程度に火を入れます。その煮汁(濾して)を基本の出汁とします。溶き卵と適量(出汁の四分の一ぐらい)の濃豆乳とを合わせて蒸し器の中へ。濃豆乳を入れることで一般の茶碗蒸しとは別物、旧西鎌倉プリンのようななめらかできめ細かな素地になります。(※この場合、どの豆乳でもいいワケではありませんよ、出来を左右いたしますので)味はきっと御想像以上であります。蒸し上がったら牡蠣を乗せ、銀餡(葛粉でおねがい)を流して出来上がり。今回の場合、牡蠣だけで他の具は一切要りません。振り柚子なんかやめてね。
ご緒贔屓様の修善寺の料理旅館の板長伝です。食は知性でございます、お試しあれ。