オジが若かった頃、鮨屋のカウンターで食べるのが夢だった。
先日の『新富寿司』でのことです。
このお店(たな)さん、銀座で昔ながらの江戸前、尚且つ良心的なお値段、
それに日曜日の銀座で、思い立ったとき予約無しでもOKな店なのです。
日曜日の昼食に、オジらが『おまかせ』の鮨を摘んでいると、
若い(年の頃なら20代半ば)男性客が、オジらのカウンター隣に座った。
そして目の前にいるの二番手に、
「一人前でお願いいたします」って注文をした。
そこからである。
職人が実に乱暴っつーか、やっつけっつーか、見事な早業で、
数分の内に全貫を漬け台に並べた。
「はい、これで一人前」
若造君、ヤラれちまいましたな。(人生修行ってヤツっすか?)
京都のイケズより、ずーっとストレートじゃん。
オジは鮨屋のカウンターでは、(テーブル席なら、なんら問題は無い)
『おまかせ』か『お好み』で食べるモンだと思ってる。
(昔から、客と店との暗黙の了解)
それを『一人前』で注文するコトは、実に勇気のいることだと・・・・・
ただし、ただしである!
この店にはテーブル席は無いのです。(カウンターと個室だけ)
それに、ちゃーんと『一人前』ってシステムもあるわけだから、
その職人さんの対応の酷さに、チョット若造君に同情してしまった。
(若造君、ここで食べたお鮨は美味しかった?)
彼は黙々と食べ、三千円台のお勘定を済まして帰っていった。
(「ご馳走様でした」の言葉を残して)
回転寿司が主流となった現在、
寿司屋さんのしきたりも若い子には難しいかもね。
でもなぁ、『一人前』でもタダ食いじゃねぇんだから、
もう少しお鮨を楽しませてあげればよいのに。(遺憾)
先週入手した、戦前のセルロイド製万年筆です。(超美品なデッドストック)
『MORISMAN』 The Best Fountain Pen(吸い上げ式)
たぶん1930~1940年代の製品です。定価が5円7銭となっとるケ。
2 件のコメント:
『日本の飲食店は、サーヴィスの良いところは少ないね。料理を台無しにしている事が多いよ。』
こんな会話の記憶がよみがえりました。
日本独特カウンターのお店では、
職人兼サーヴィスマンが理想なのですが
なかなか難しいようです。
今は知りませんが70年代のフランス三ツ星レストランでは
“料理人たちへは、店から給料が支払われますが、サービスの人間の給料は、
すべてお客様からのチップと15%のサービス料でまかなわれます。”
と、『生涯ソムリエ』という本に
小飼一至国際ソムリエ協会会長が書いています。
このお鮨屋さんは15%のサービス料が必要の無いお店なのです。
見方を変えると
若造君、なごり雪さん、田舎者、
また一つ社会勉強ができました。
『名店が 目が開かずに 迷店に』
おわり
田舎者様
コメントありがとう御座います。
この寿司店は不思議です。
貴方とって商売って何?
って訊いてみたい。
お客さんが喜んでくれるのも、
商売の醍醐味のひとつだと思うのですが。
このお店の人間、皆酷すぎますな。
池波正太郎が名店と謳ったことは、
もう遠い過去のことですね。
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