2025年12月14日日曜日

December Rain

昨夜から雨です。ただ今夜明け前ですが、冬の雨は降雪より寒いです。

知人より懐中汁粉を頂戴する。
子供の頃は餡子(アンコ)が苦手でねぇ、それが不思議なもので30代後半ぐらいから好物となり、50代に入る頃には「一週間で五食は食べているかな」とまでなりました。ただし好みがあって、甘さは控え目でね。
晒し餡に浮かぶ(餅代わりの)最中も懐かしく、下手にすすると唇に熱い最中がくっ付いてね。「アチッ」ってことに。本来は夏のモノと教えられていたけど、この温かさは寒い夜にもとーぜんありがたい。京都の『鍵善良房』さんの烏帽子の形をした品です。京都南座に吉例顔見世興行に行かれた方からのお土産です。定番、塩昆布を添えて。



さすがに懐中汁粉にはお酒じゃないな。
この季節、温かい川原製粉所の麦茶などを。冬専用の麦茶です。好きと嫌いで好みの別れる蕎麦花の蜂蜜をたらすと、(おおっ!)と、硬質な漢味となりまする。

戦前の乱歩の時代がボクの憧憬の的であります。趣味が良いか悪いかは置いといて、古道具屋に美品のティーセットがあったので入手する。昭和初期頃のオールド深川製磁です。コレって?カップ&ソーサーではなくマグでもなく湯飲なのね。柄もアールデコの影響を受けた「よろけ文」であります。戦前の深窓の令嬢の住まわれたお屋敷にでもあったものでしょうかね。




2025年12月10日水曜日

Caraméliser

豆腐屋のボクが言うのもなんですが、よくある「Soy・・・」って飲料や食品があるけれど、やはりドカンとくる美味しさは乳製品にはかなわない。

だからこそ「大豆食品はヘルシー」だけじゃイヤなんだよなぁ、旨くなくっちゃね。



生クリームならスイーツとなりますが、豆腐でディップ感覚にすることで料理の範疇に。大徳寺納豆を塩味プラスで数粒入れてオレンジキュラソーも適量垂らし、豆乳濃度高めの木綿豆腐をフードプロセッサーでミクロまで。物足りなかったらアニスシードでも。ドライ系の干し柿を焦がしの強いキャラメリゼ(飴掛け)にして冷やし、スプーンでもったり乗っければ完成です。枝を持ってソース感覚で絡ませてね。口中パリパリと楽しいよ。おかずにはならぬが、度数高めでトロみのあるモルトにゃ好いかもです。(干し柿から水分がでると飴が固まりません。割らずにまるまる一個使ってね)まーね、ただの『干し柿の白和え』フルーツ飴ヴァージョンなんだけどさ。

食は知性でございます。


2025年12月7日日曜日

Gift 

京都が地元か川越が地元か分からないほどの京都フリークの友人のお土産です。せっかくだもの、独りで夜明けのコーヒーを。毎度のハワイのKona coffeeでありまする。


今年はバタバタと忙しかったので、この時季恒例のお歳暮の手配が終わっていない。大半のお世話になっている方々には、カミさんの実家が肉問屋でありまして、生体の段階で肩の肉付きからセレクトしてもらい配送していただいてます。

ただ小さい子供がいる人や女性がメインの家族の方、また少人数のご家族の人には保存のきく御菓子などに変更しております。近々行ってきまーす。



2025年12月2日火曜日

Teishaba

ボク「小野哲郎」の名付け親は、ご縁がありまして相原求一朗氏と言う画家であります。
(北海道中札内美術村に六花亭コレクションの『相原求一朗美術館』有り)

生前に氏から頂いた、北海道の初冬の停車場を描いた小品がボクの手元にあります。毎年この季節になると、書斎の壁に下げ対座することとしております、ハイ。だって、もうすぐ冬だもの。

1975年の作品であります。
初冬の停車場と葉も落ちたポプラの樹、たまらんほど旅情をかき立てられます。



コロナ禍以降は書斎で過ごすことが多くなりました。
フと想う、自分の書斎の完成度追求もそろそろいいかな、とかね。



ヘヘッ(笑)、いやいやまだまだ、最近仲間に加わった照明なのね。(大正時代~昭和初期製)

かれこれ四半世紀も前のこと、「それは非売品です」と骨董店でお断りされた同系の電笠を見つけました。京都新門前の骨董店『観山堂』さんのショーウィンドウの照明ね。たぶん今も同じではないかな。形状はあちらの方がもう少し丸みを帯びているかも。寒色系カラーなのだけど、橙の電球色と合わせると郷愁漂う朧花色となります。冬の寒色もいいかも。



2025年11月21日金曜日

Winter

アルコールで渋を抜いた柿が美味かったので、さっそく山形にひと箱注文をしたのね。それがひと月前のこと。やばーい、こんなに時間が掛かるとは。我が家の井戸端の富有柿も食べ頃になっちゃった。ボクはメロンにはウヰスキーで、柿にはみりん(福来純本みりん)を掛け流す。


商業施設もクリスマスモードで、ホームセンターではすでに正月用の松飾だもんね。今だ半袖ですごすボクに「あと10日で師走ですよ」と言われても、なんだか気分が追い付かないなぁ。

それでも冬が近づいているようです。ご贔屓さまの多くが、絹ごしより重量感のある木綿の豆腐をお求めになられます。ノド越しつるりより、食卓では熱々を舌と上顎で崩しながら食す料理に移行したらしい。写真は本葛での鼈甲餡の鍋。豆腐に大量の芹を添えて薄切り豚バラも。重宝しています、土鍋は信楽の『長谷園』製を。


正月の店用に、若松を挿すための花器を新調する。輪島塗の高さ 18.2cmの扁壺であります。今日は枝モノもありませんので、写真は明治期の一新講社公認の旅籠の引き札(広告)を。「西京三条通大橋東詰北 一新講社御定宿ぶんごや友七」であります。竹棒でオブジェっぽく。



2025年11月16日日曜日

Mother in law


母親とは。世の中にはいろいろな母親像がありまして、賢母、慈母、肝っ玉母さん、ネグレクト、毒親、etc.

上記もあれば下記もあり、ボクは義母に出会えた幸運に感謝いたします。


義母はクールな女性(ひと)で、お世辞もお為ごかしも言わない女性(ひと)でありました。ありがたいことに、日々の生活の中で「嘘(うそ)」の無い人間なのであります。
子供にも孫にも守るべき距離感を保ち、それでいながらつねに視界の中に家族を置いていてね。その家族に困りごとがあれば、静かに手を差し伸べてくれた女性(ひと)だったのであります。

彼女が94年の生涯に幕を引き、本日葬儀の日を迎えました。貴女の生きざまは、我が娘(孫)たちにどれだけの良き影響を与えてくれたことでしょう。

そして天寿を全う。「ありがとうございました」


2025年11月9日日曜日

Harakiri

あーあ、うっかり(今年は)『亥の子餅』を食べそこなってしまった。
最近は量は食べられなくなりましたが、甘味に対しての欲求が強くなったような気がします。とくにアンコにはね。わざわざ取り寄せるのもなんだし、日曜日ですからアンコを求めて江戸まで出向く。東京でのボクの好物トップ5の内、「すずめや」も「切腹最中」も「根津のたい焼き」も日曜日定休なのがもどかしい。

それがですね、

先ほど「病気見舞い」のお返しを日本橋タカシマヤで購入。ついでにデパ地下をのぞくと、おおおっ「切腹最中」と「亥の子餅」があるではないの。さっそく入手してご満悦のボクであります。

このアンコが美味いのなんの。