2022年3月4日金曜日

EISEN BLUE

絵師・渓斎英泉の浮世絵『仮宅の遊女』の英泉Blueにインスパイアされてこんな木綿豆腐を。

闇の夜や 吉原ばかり 月夜哉  (其角)


バタフライピーはありがたい。天然系食品用色素なのに群青から鮮やかな赤紫まで何でもござれだもの。「せっかく闇を表現するのだから、味覚も風味も闇の世界にお連れ致しましょう」と企んでみた。サマローリのラフロイグを凝固寸前に豆乳に流し込む御法度を。
あら不思議、アイラモルトと言うより正山小種(ラプサンスーチョン)な薫香でありまする。

もう二(ふた)昔も前のこと、Yマスヒロ氏(レストラン評論家)が来店時に豆腐にシャルトリューズを流し掛けしたことがある。「日本人は豆腐なら醤油か味噌かせいぜい塩だけど、小野君ならこれをどう想う?」と問われた。まったく不自然さは感じなかったけど、当時のボクには意外な味覚でしたから、口ごもってモゴモゴと。そしたらYマスヒロ氏、「ボクは上等なデーセルに思うけど」と言われた記憶があります。
今想う。豆腐に対する概念に、誰よりも頑なだったのは豆腐屋自身かもと。

豆腐を遊べ。

この豆腐なら白和えならぬ呉須和えかな。適量のオイル漬けアンチョビとニンニクを擂鉢に当て、豆腐を足して塩味も少々、好みでペンチで潰したペッパーも。そして粗めにおろしたミモレットを降らします。

ご興味のある方はビスポークでどーぞ。最少ロットは30丁となります。なんなら立待月でも描きましょうか。






2 件のコメント:

SMILE さんのコメント...

ご無沙汰しております。生まれ育った川越は全く懐かしくなくなってしまいましたが、先輩の御豆富には思い焦がれています。

そして先輩のblogを日に2、3度ポチってしまいます。そんなペースでは更新されていないことはわかっているのですが。

妻にこの蒼き、碧き、貴作品を見せたところ、絶句。そして凄い、素晴らしい!と絶賛。

僕的には、先輩は「パリ」が似合う、絶対に「パリ!だ!」と思いました。いつの日かパリでONO BLUEを見ることができますように。

なごり雪 さんのコメント...

SMILEさま
いつもいつもありがとうございます。もうすっかり湘南のオジさまになったのですね。そー言えばお孫さんもいるのだから湘南のおじい様ですかぁ。いつも励ましをいただいて恐縮です。湘南も春ですから一番良き季節ですね。世界へ飛びだすキミを川越で楽しみにしてます。やっちゃえ日産じゃなくて、やっちゃえヒデキさん。