2016年1月14日木曜日

Trésor

もう二十数年から昔のことです。

友人の編集者から、
「野田先生の最後の個展だから、ぜったい買った方がいいよ」
と薦められ、椀を五個購入してみました。

それがボクの初めて買った漆芸作家の椀だったのね。

その時はすでに野田 行作氏は亡くなられており、
氏が生前に木地師に依頼をしたものに、
奥さまのとし子さんが塗りを施した作品とのことでした。

それまでは椀の素材など気にすることもなく、
木粉形成やメラミン樹脂の器が日常でしたからね、
野田氏の椀により漆器の素晴らしさ教えてもらった気がします。
なにしろ辻嘉一(茶懐石『辻留』先代)氏の薫陶を受けた作家さんですからね。

ボクもお世話になっている、
かの大阪の『工芸店ようび』主(真木 啓子さん)が妹さんです。



先日、
神奈川の骨董屋さんが出品していた中鉢五個を落札できた。
たぶん個展で購入された方が、しまったまま一度も使用してない器ですね。

ボクの宝物コレクの仲間入りに。
「ああ、嬉しい」の一言です。


ちなみにこの軸は、ボクが真木 啓子さまから頂いた手紙を軸装したものです。

ハイ、ボクの大切な宝物です。




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