2021年10月31日日曜日

Aruku

自営業をやっておりますと、つねに狭く決まった行動範囲での日々が続きます。ましてや自店での販売か「お取り寄せ」だけの商売ですから、自宅の敷地から出ることも無い日も多々であります。井戸端の柿の熟れ具合で季節を感じ、選挙カーの拡声器で「ああっ、今、世の中は選挙なんだ」と知る疎さだもの。
そう言えばですね、この時だけにお出でになる方々の多さも選挙ならでは。お買い上げ後に「ところで小野さん、〇〇(に投票)をお願いしますね」なお方たち。皆さまには「ええ、もちろん」と答えてはおりますが、真実は何処に。

それは秘密です、へへ。





「たまには外気に触れようぜ」とカミさんとお礼参りがてら鎌倉散歩を。
早朝の鎌倉市農協連即売所から始まり北鎌倉、ラストは十二所にある『八百善』での昼食まで。「歩く」ことで仰天リフレッシュを期待する。
いちど訪ねてみたかった泉涌寺派の明王院さん。その境内にある『八百善』さんで江戸料理もいただきまーす。









想像していたよりもすうだん驚き満足した料理でした。傍目には栄枯衰退を繰り返す『八百善』さんに映るけど、酢を利かせた椀や見えぬところにひと手間ふた手間手を掛けている料理は、江戸料理『八百善』の血脈なんでしょうね。今は鄙に結んだ庵ではありますが、いずれまた『山谷 八百善』の栄華を夢見て楽しいひと時となりました。古くは中野にあった江戸立場料理の『広重』さんや大塚の『なべ家』さんを知るボクです。ぜひ江戸料理の復活を願います。

4 件のコメント:

彦十 さんのコメント...

なごり雪 殿

いいどすなぁ〜、鎌倉散歩と八百善!
って、え〜もしかしてもしかして、
最後の写真の美髯を蓄えた紳士はなごり雪殿?

なごり雪 さんのコメント...

彦十どの

想像していたより鎌倉野菜が良かったよ。朝早くじゃないと売り切れてしまうらしいけれど、見慣れない野菜ばかりで面白く美味しかったです。八百善もいろいろビックリだけど京割烹とは歴然と違う味覚で、だけど理にかなった美味でした。ボク、すこしジジィになりました。マミさんとの鮨、ウマソーですねぇ。

SMILE さんのコメント...

こんにちは!
えっ、先輩が髭を蓄えたとは!bravo!

完全ニセモノ湘南元ボーイは、八百善さん、全く存じ上げませんでした。ラーメン屋ならかなり詳しいんですけど…八百善さん行かなきゃ。

なごり雪 さんのコメント...

SMILEさま
先日観ましたよ。あれからいちだんと大変みたいですね。でも店に人が集まることはおめでたいことですよ。
奥さまの身体を一番に考えて、でも大繁盛の日々、頑張ってネ。

八百善さんのこと。銀座時代を金の茶室と例えたら、今は人も通わぬ山野に結んだ庵風情なのね。(じっさいの十二所はそんな所じゃございませんが)例えです。だから好いんだよね。浮世絵に描かれた山谷時代のすべてが金襴ではなく、侘びの極みに到達したような今が。膳の漆がこすれていようが器に雨漏りがあろうが、やはり八百善、味覚の向こうに金襴があるんだよ。