2021年1月15日金曜日

Aburaage

自粛要請には当たらない豆腐屋ですが、かくれ里のごときひっそりと商いを続けます。見た目はウソくっさいボクですが、営々が身上でございますので。なんてね。

たまには製造内容の話など。
終戦後から高度経済成長時代、バブルの頃までは輸入大豆が豆腐作りの主流でしたが、昨今は国産大豆で作られる豆腐製造業の方も増えてまいりました。まぁ輸入大豆が悪いワケではありませんが、遺伝子組み換えとか考えるとね、私自分が欲しているのが国産でしたのでその方向に。

ここからが本題で。国産大豆十割で豆腐を作られてる業者さんは増えましたが、それに比べ国産大豆十割でのお揚げさんを作られてる業者さんは少ないのであります。ガクンと減って国内でも1%もいないとのこと。(大豆商社談)

ボクの場合、大豆(宮城産タチナガハ種)を冬場は60時間水に漬け、朝一番の釜での生地(油揚げ用豆腐)作りを。それを牛刀で薄切りにして竹すだれに並べ、重石を乗せて一晩水を切ります。翌朝すだれから外しまた一晩冷蔵庫で寝かす。最終は太白胡麻油で二度揚げとなります。極太杉箸で返しながら八枚を揚げるのに約15分かな。大豆を井戸水にに漬けてから、正味五日後にお揚げさんとなります。

京都サイズの大判で230円、写真はお稲荷さん用の小判130円です。

(お揚げさんの)手間など知ってもらう必要もないのだが、製造者の私が言うのもなんだけど、けっこう贅沢なのでございます。

ボクは焼くより軽く炊く方が好みです。
来月は初午、いつも通りに京都から畑菜を取り寄せて、油揚げとの辛子和えを。






2 件のコメント:

嶋中労 さんのコメント...

なごり雪様
なごり雪さんお手製の"お揚げ”は抜群においしいんだよね。

カミさんが大のお気に入りで、よく「早く買ってこい」というのだけれど、

早くといったって車で1時間はかかるもんね、そう気安くは行けませんよ。

で、しょうがないからスーパーの油揚げになってしまうのだけど、

やっぱ味が違う。なごり雪さんのお揚げにはどこか“気品”みたいなものがあるんだよな。

よく〈文は人なり〉なんていうけど、豆腐にしろお揚げにしろ、どこかに作り手の品性が
出るんだね。

このお揚げの写真を見たら食べたくなりました。
近く参上いたします。

なごり雪 さんのコメント...

嶋中 労さま
お褒め頂きありがとうございます。いやいやお恥ずかしい。
ただお揚げさんは豆腐より難しいのですよ。豆の特性や木地のちょっとした出来不出来が製品を左右します。
お出でいただく日に良い製品が出来るかどうか、ちょい不安ですが、、、

待ってます。