ちょっと前のことなんだが、
デパートの梅干コーナーで、(池袋西武)
「塩だけで漬けた梅干をください」と店員さんに尋ねると、
「現在、塩だけで漬けた梅干は御座いません」
との返事だったんだな。
(おいおいマジかよ)
初夏のデパ地下や和菓子屋さんの店頭に、
「葛桜」「わらび餅」なんて貼りだしてあれば、
甘いモン好きのオジ、そりゃ待ってましたなんだけど、
裏を返せば「甘薯澱粉」「タピオカ澱粉」「ゲル化剤」「乳化剤」だもんな。
「本わらび粉」や「本くず粉」だけで作ってくれないもんかね。
先日、京都の『
ぎおん徳屋』さんで本わらび餅を食べてみたが、
やっぱり嬉しいモンなんだよね。
ただし高額にはなりますが。
まぁそこは国産わらび粉だからね。
そう言う豆腐業界だって、
時代はどんどん進化してまして、
こんなモンが流通してるんだもんね。
『
ハイテースト』
昔は素材を吟味して、
その素材から引き出して味を構築してたのに、
今は素材を選別せずとも、
コレを足していつも安定した味を作れるんだもんな。
それが悲しいことに、
こっちの方が味にパンチ力があるんだよねぇ。
なにしろ甘味料(D-ソルビトール)で甘くして、
乳化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル、他 )で滑らかに、
クチナシ色素で色まで付けて出来上がり。
素材(原材料)の吟味は、一切必要無いっつーわけよ。
安い大豆が高級青大豆豆腐に化けちゃうマジック。
いいのかな?世の中擬似食品ばっかりになっちゃって。
でもなぁ、よく職人(作り手)のプライドが許すってもんだ。
(情けネェ~)
7 件のコメント:
毎日、化学物質で作られた疑似食品漬けでしょう。
これからもガン、アルツハイマーを含めた痴呆症、ものの成り立ちや言われがわからない人たち、商品や素材自体がわからない人たちが、どんどん増殖。
疑似食品は技術屋さんの遊びの範囲にしてもらって、本気で食品をガンガン作られると私も勘違いしちゃいそーです。
金には勝てないプライドもごくごく一部の職人さんにはあるのでしょう。
金儲けが物事の本質になったのでそれがプライドになったのでしょうか?
気合いが入った手作りでいい仕事を続けてください。
ちっとも買いに行けずにすいません。
非公開コメントさま
貴方様の仰るとおり、
添加物として国に認可されてるかもしれませんが、
合成で「ソレっぽい物」を作っちゃうのは憤りを感じますよ、私。
ましてや表示もいいかげんではね。
確かにロス(失敗)も少なくなり、
イミテーションな付加価値で利幅もある。
でもね、作ってて(売ってて)、
自分にモヤモヤがありませんか?
自分の子供に食べさせられますか?
失礼な物言いかもしれませんが、
物づくりの職人として、
違和感を感じただけですので。
今度は実名でコメントくださいね。
真摯に対応いたしますので。(笑)
真南風の新井さま
先日の品含め、
頂きっぱなしでお恥ずかしいです。(赤面)
この不景気で、
売れる商品は安い物ばかり、
ワンコインランチ、激安衣料品・・・などなど。
コストの掛かるものや、手間のかかるものは、やはり割高になってしまうわけでして、
この時代に、日本の良き製品は生き残れるのでしょうか。
今は「先に金銭ありき」なんでしょうな。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
近い内、お伺いいたします。(まっててね)
添加物を造る技術は最先端の高度な技術の結晶と聞きます。
お金も労力も非常に掛かるのなら違う事に使えばいいのに?
造っている方々はいわゆるバイオオタクなエリート君達
使用するのはお金儲けが上手な企業(特に商社系)
騙されるのは一般消費者
日本酒に限っては純米信仰が強いですがアル添=悪みたいな感じが強いですが
おいらも昔は純米酒しか日本酒じゃない!
頭でっかちでしたが、醸造アルーコルの使い方をわきまえて美味しい日本酒を仕込む蔵元も増えてきて、いい意味で進化している気がします。(大手メーカはあいかわらず駄目ですが)
どっちにしても日本酒を飲まなくなっている今の人達自体どうなの?
ボビートさま
コートドールの斉須シェフと話をした時、
「いつも自分の作る料理には自信がないんだな」
なんて言っていました。
かの斉須シェフがですよ。
真っ当な料理人は違いましたね。
それが二流・三流ほど、
「この料理は美味しいですよ」
「どう、美味いでしょ!」
なんてことを平気で吐くんだよな。
自分の料理を自画自賛したり、
こだわり(素材など)を連呼する店主ほど、
内容的低意識の店が多いですな。
それはどの職種でも同じでして、
ある意味基準になりますよ。
(奥歯に物が挟まってます、私)
意味分かってちょーだい!(笑)
小野様
お疲れ様です。
ここ30年以上で、これほど食文化が変わった国は世界で観ても日本だけだとか…
偉そうな事を言っても日頃ジャンクにお世話になっている私ですが…
因みに脂肪酸エステルだけを上げさせて頂くと、スーパー・コンビにさんの商品で脂肪酸エステルが入っていない商品はどれー!って探したら幾つ残るのでしょうか?^^
悪い物ではないと言うけれど…
てっちゃん、豆腐造りに大事な事って何よ?
後輩の機械製造業者が言うにはあと5年もしたら職人がいなくなるとか…
物造りニッポン!?
大和魂は何処に行ってしまったのでしょうか?
てっちゃん!食文化を守って!
貴方なら出来る!
てっちゃんごめんなさい。
ボビート様
この場をお借りして申し上げます。
先日のコメントありがとうございました。
感無量で御座います、また手ほどきの程よろしくお願い致します。
跡継ぎさま
いろんなモノが時代とともに変化する。
当然なことですよね。
流通も良くなり、
よって手広く商売もできるようになりました。
今さら地釜と薪の時代には戻れもしないしね。(苦笑)
けど、豆乳濃度を上げられるのも時代の恩恵だし、
熱々の豆腐を急激に冷却できるのも現代ゆえだもんね。
ただねぇ、
この添加物を時代の恩恵って言っていいの?
(無い物をある物にしてしまうコトですよ)
そして、一番は抵抗無く使ってしまう商売人たち。
「因みに脂肪酸エステルだけを上げさせて頂くと、スーパー・コンビにさんの商品で脂肪酸エステルが入っていない商品はどれー!って探したら幾つ残るのでしょうか?^^悪い物ではないと言うけれど…」
これを口に出しちゃうことって、
どっかの社長と同じ美意識になっちゃうよん。
だいぶ以前のこと、取材にみえた編集者に、
「京都・生風庵の雪餅を食べてごらんなさい。それも店で食べ、ホテルで食べ、次の日には自宅で食べること。菓子の死んで行く様が分かるから」
確かに時間とともに黄身餡は劣化し、
店内で食べた菓子とはまったく別物となりました。
出来上がった時が味の頂点なんですね。
それでいいのよ、それで。
腐らないような食品を作っちゃいけないんよ。
それに素材の吟味、それこそが一番大切なのよ。
(魯山人も言ってました)
それが私の職人気質だから。
京都の生風庵は今はありません。
店主の命と一緒に暖簾を下ろしました。
(一代限りでした)
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